初夏を告げるエメラルドグリーン エゾハルゼミの羽化ピーク 那須塩原の大沼園地

殻を抜け出し、エメラルドグリーンの羽を広げるエゾハルゼミ=19日午後8時15分、那須塩原市湯本塩原

 栃木県那須塩原市湯本塩原の大沼園地で、初夏の訪れを告げるエゾハルゼミの羽化がピークを迎えている。

 エゾハルゼミは体長5、6センチ。幼虫はブナやカエデ類の近くの地中で3、4年かけて成長し、梅雨前に羽化する。19日夜は、幼虫が次々と地中からはい出て、樹木や木柱につかまった。約2時間かけ、幼虫の殻を破って抜け出しエメラルドグリーンの羽を広げた。

 塩原野生動物研究会の君島章男(きみしまあきお)代表(66)によると、塩原でのエゾハルゼミの初鳴きは12日。羽化は今月いっぱい続く見込み。成虫の寿命は約2、3週間。

 君島さんは「今月下旬には新緑の木漏れ日の中、セミの大合唱を楽しめる。塩原を訪れ、目と耳で初夏を満喫してほしい」と話していた。

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