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【セルジオ越後】ウズベキスタンを相手に劣勢も“うっちゃり”優勝。パリ五輪でメダル獲得のためにはOAを使うべきだよ

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2024年05月04日

MOMは好セーブを連発した小久保で間違いない

優勝はしたけど、内容では下回った。ウズベキスタンから宿題をもらったね。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 U-23日本代表が、パリ五輪のアジア最終予選を兼ねるU-23アジアカップの決勝でウズベキスタンと対戦し、1-0で勝利。2016年以来となる4大会ぶりの優勝を飾った。

 日本が押されまくったなかでの勝利で、“うっちゃり”のような結末だったね。ウズベキスタンは今大会、準決勝までの5試合で全勝かつ無失点だったように、最も強いチームだった。その通りの実力を今回も発揮して、大岩ジャパンよりも内容では上回った。

 前半、ウズベキスタンに完全にペースを握られた日本は、守備で奮闘して何とか無失点で耐え抜いた。後半は相手選手の疲労もあり、やや盛り返したけど、決定的なチャンスをなかなか作れなかった。

 それでも、90+1分に山田がトレードマークの左足でゴールを決める。終了間際にはPKを与えたけど、ゴールキーパーの小久保が止めてみせた。

 今日のMOMは小久保で間違いない。殊勲のPKストップや好セーブの連発で、相手にゴールを割らせなかった。試合後にチームメイトが次々に小久保のもとに駆け寄ったことが、この試合での貢献度の高さを表わしていたね。

 大会を通じて最も目立ったのは、大会MVPにも選出された藤田だ。攻守に素晴らしい出来だったから。ウズベキスタン戦では相手の徹底的なマークに遭い、なかなか持ち味を発揮できなかったけど、山田の決勝点では起点となる鋭い縦パスを出した。少ないチャンスのなかで存在感を示したのは、さすがだった。
【動画】山田の決勝弾&小久保のPKストップ!
 日本にとって、優勝は喜ばしい。でも、実力ではウズベキスタンに及ばなかった点をしっかりと反省しなければいけない。パリ五輪で勝ち進むためには、より強いチームに勝たなければならない。本大会に向けて、ウズベキスタンが与えてくれた“宿題”をどうするかだね。

 今大会を見る限り、厳しい言い方になるけど、現状の戦力のままでは五輪でのメダル獲得は難しい。24歳以上の選手の登録が3人まで許されているオーバーエイジ枠を使うべきだ。ディフェンダーかミッドフィルダーか、それともフォワードになるのか。大岩監督の決断に注目だね。

 オーバーエイジ枠を使えるのは日本だけではない。他の国にも強力な選手が入ることが想定されるから、パリ世代の選手たちのさらなる活性化もマストだ。

 オリンピックでは他種目での日本勢の活躍もあるから、メダルを獲得しないと大きなニュースにはならない。サッカーは2000年のシドニー五輪のベスト8や、12年のロンドン五輪と21年の東京五輪のベスト4など、メダルになかなか届いていない。パリでは壁を打ち破り、表彰台に立ってほしいね。

【著者プロフィール】
セルジオ越後(せるじお・えちご)/1945年7月28日生まれ、78歳。ブラジル・サンパウロ出身。日系ブラジル人。ブラジルではコリンチャンスやパウリスタなどでプレー。1972年に来日し、日本では藤和不動産サッカー部(現・湘南ベルマーレ)で活躍した。引退後は「さわやかサッカー教室」で全国を回り、サッカーの普及に努める。現在は解説者として、歯に衣着せぬ物言いで日本サッカーを鋭く斬る。

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