ザ・ドリフターズの故仲本工事さん(享年81)の内縁の妻で歌手、三代純歌(みだいじゅんか=55)がこのほどインタビューに応じた。仲本さんとの約20年に及んだ関係やバッシング報道の真相などをまとめた告白本を29日に発売するという。また、〝文春の守護神〟を代理人にすえ、一部週刊誌に対して名誉毀損で近く民事訴訟を起こすことが分かった。

 仲本さんは2022年10月12日、一部週刊誌で純歌から「ゴミ屋敷」に置き去りにされ、「老人虐待」に遭ったなどと報じられた。これに仲本さんは激怒して同15日、X(旧ツイッター)で「ゴミ屋敷に住んでませんので」と否定。純歌と報道への対応を相談していた矢先の同18日、横浜市内の交差点でクルマにはねられ、翌19日に急性硬膜下血腫のため亡くなった。その後も26日には一部週刊誌で、純歌が戒名料の一部をくすねようとしたと報じられた。

インタビュー中に涙を見せる純歌
インタビュー中に涙を見せる純歌

 ドリフターズメンバーの衝撃的な事故死から1年3か月――純歌がインタビューに応じた。

「泣かない日はないくらいの日々を過ごしています。今も寝られません。毎晩5~6回、目が覚めます。仕事もできないような状況でもライブは続けていこうと思い、何回か開催しました」

 こう語る表情は硬い。

 仲本さんとの約20年に及んだ関係やバッシング報道の真相などをまとめた告白本「笑顔の人 仲本工事さんとの真実」を29日に発売する。これには理由がある。

 仲本さんについてネット検索しても、今でも「ゴミ屋敷」「老人虐待」などと出てくる。「これが上書きされないまま、真実が折り曲げられたままだと仲本さんが浮かばれない」と涙ぐむ。知人や関係者にすすめられ、「真実は知ってもらいたい」と告白本の上梓を決意した。

イベント後の打ち上げではカラオケを熱唱撮(純歌提供)
イベント後の打ち上げではカラオケを熱唱撮(純歌提供)

 実際に夫婦関係は良好だったという。その証拠として、仲本さんが亡くなる18日前の22年10月1日、青森・田子町(たっこまち)で行われたイベントに夫婦で出演した模様などを収めた3枚の写真を提示。2人がイベントのステージに立った写真、イベントの合間に撮ったランチの写真、イベント後の打ち上げでカラオケした写真で、仲むつまじい様子がうかがえる。

イベントのステージに立つ2人(純歌提供)
イベントのステージに立つ2人(純歌提供)

「いつもはすぐ帰りますが、仲本さんはこの時は不思議と『プライベートで1泊しようよ』と言ってきて。(同月2日に)プライベートで十和田湖に行き、おいしい田子牛を食べました。最期の旅行になったんです」

イベントの合間に取ったランチの写真(純歌提供)
イベントの合間に取ったランチの写真(純歌提供)

 ここでようやく表情が和らいだ。

 遺品整理した際に純歌と暮らす計画を書いたメモも発見した。

 また、亡くなる前後の一部週刊誌の報道で「名誉を毀損された」として週刊誌側に対して民事訴訟を起こすと説明。代理人は〝文春の守護神〟喜田村洋一弁護士に決まった。喜田村氏は約20年前、旧ジャニーズ事務所(SMILE―UP.)の性加害問題をめぐる訴訟で週刊文春側の代理人を務めたことで知られる。

 SNSで誹謗中傷されて自死した著名人を念頭に「私もその中の一人になりかけました」と言い、訴訟では「そういう人たちをなくしたい。仲本さんの名誉回復を訴えていきたい」と誓った。