人気ビジネス系ユーチューブチャンネル「令和の虎 CHANNEL」を主宰する岩井良明氏(64)が著書「猛虎を束ねる主宰論」(4月3日、青志社)を刊行。同チャンネルは登録者数が114万人、総再生回数は7億回を超える人気だ。これまで数多くの実業家が「虎」として、登場してきた中、岩井氏が成功者の秘訣を語った。

 ビジネスに役立つヒントを盛り込みつつ、強烈なキャラクターの虎と個性派ぞろいの志願者の素顔、番組の舞台裏からヤバい事件の真相まで、岩井氏にしか書けない話を忖度せずにつづった一冊だ。

 同書には、「令和の虎」でおなじみの林尚弘氏、桑田龍征氏、トモハッピーこと齋藤友晴氏、安藤功一郎氏、ドラゴン細井氏、唐沢菜々江ママ、高澤有紀氏、茂木哲也氏ら虎たちのまさかの素顔が描かれている。

ドラゴン細井氏は「天才」だった
ドラゴン細井氏は「天才」だった

 一方、意外な人気者も虎として多数出演しているのだ。“人間性を見抜く”ことをなりわいにしている岩井氏がその人気の秘訣を語った。

 カリスマインフルエンサーのヒカルは志願者として出演したこともあり「俺の価値、いくらで見積もるの?」とタンカを切って、1億円をかっさらったことがある。

 岩井氏は「人気の秘訣は“自信”です。本当に自信があるのかは、僕は彼じゃないから分かりません。本当は自信がない可能性もあるんですよ。でも彼は頭の中で計算して、他人と比べて、自分が異常なる自信を持った人間だというキャラクターを作ってるんだと思います。そして本当に地頭が抜群に良い。会話になった時に頭の中が全て整理されていて、間髪を入れずに言葉が出る。たくさんの人を『令和の虎』で見てきましたが、天才と言えるのは、ヒカルくんとドラゴン細井先生だけですね」と語る。

 元2ちゃんねる管理人で実業家のひろゆき氏については、「びっくりするぐらい物腰の柔らかい方です。非常に頭が良く、初めての出演時でもすぐに理解してくれて、自分が番組内でどう立ち回ればよいかをちゃんとやっていただいた。しかも、プライベートでばったり会った時はまったくオーラがなくて、ただのオッサンのようで、ひろゆきさんだと気づかなかったぐらい。そこがまたすごい」と言う。

 実業家のホリエモンこと堀江貴文氏も登場した。「堀江さんは人のことを何にも考えずにしゃべり倒すんですよ。場の空気を一切読まないし、自分がしゃべり倒して、他の人がしゃべれなくても、しゃべらないお前らが悪いというスタンスですね。それが突き抜けてるから人気があるんですよ。あと、ものすごい雑学王です。何を聞いてもしゃべりますよ」と指摘する。

 実業家の青汁王子こと三崎優太氏も人気の虎の一人だった。「自分の興味のないことになると、そこに時間を費やしたり、真剣になろうという気持ちを持ったりしない方ですね。その一方、ちょっと困ったことがあると手を差し伸べてくれるとても紳士な方なんです」と言う。

 衆院東京15区補選への出馬が確実となった作家の乙武洋匡氏にも言及した。「素晴らしい人です。頭の回転が速い方で、人の心を読む天才なんです。『君って今までこういうことをやってきたから、こういう考えになってるんじゃない?』『今、君ってこういうことを思ってない?』っていうのが全部当たるんですね。僕ら凡人は後から、なるほどと思わされるんです」と指摘した。

 全員に共通するのは「自信に満ちあふれていること」だという。「自信たっぷりの方は、僕らとは人種が違うんです。すごく外に出たい、自分の顔をもっと売りたい、有名になりたいという気持ちを必ず持ってます。だからこそ、自信を持たなければそういう顔になれないんです。他人から見て自信なさげに映ると、人は付いてこないじゃないですか。目立つためには、虚勢であったとしても自信ありげに見せることにたけているんです。それをやり続けると本当に自信がついてくるんでしょうね。勇気と吹っ切る力があれば、誰でもそうできると思います」と岩井氏は話した。