卒業コンサートを16日に開催したAKB48の柏木由紀(32)は、4月30日の卒業公演でグループから巣立つ。在籍17年の間に酸いも甘いも経験。元NEWSの手越祐也(36)との親密な関係を報じられた際は、兼任していたNGT48でグループ最年長ながら後輩メンバーからイジられる〝2ショット再現事件〟があり、これを笑顔で受け入れたという。

 柏木は2007年、15歳の時にAKB48の3期生としてデビュー。シングルで通算52作で選抜メンバー入りした。NMB48、NGT48を兼任した時期もある。AKB48グループ在籍日数は6000日超で、これはもちろん歴代最長。中心メンバーとして長くけん引してきた。

 アイドル生活は決して平坦な道のりではなかった。15年3月にNGT48との兼任が発表された3か月後の6月、AKB48選抜総選挙で自己最高の2位を獲得。王道アイドルとして絶頂期を迎えた直後に週刊文春で当時、NEWSの手越らとのスノボ・温泉旅行を報じられた。柏木が後ろから手越にハグされ、ともにピースする2ショット写真も掲載され、ファンに大きな衝撃を与えた。

 NGT48の後輩メンバーによる〝2ショット再現事件〟は、今も語り草だ。柏木は19年4月にNGT48との兼任解除が発表された。

「柏木は兼任活動当時、あえて年齢などを自虐的に話し、NGT48メンバーと打ち解けていった。兼任終了が発表された際、後輩たちは記念の写真を撮りたいと柏木に懇願。あるメンバーが『2ショットで…』と、手越にハグされた構図の再現をお願いしたんですよ」(芸能プロ関係者)

 柏木は彼女らにとっては大先輩だ。親密報道の蒸し返しは、他の人気メンバーであれば怒ってもおかしくないが、苦笑いしつつこれを快諾した。後輩を手越に見立て、優しい笑顔でハグの構図を再現し、器の大きさをのぞかせたという。

「人気メンバーが嫌がる面倒な仕事も、柏木はたまにボヤきながら『AKB48のためなら』と積極的にこなしていった。優しい人柄で愛された」(出版関係者)

 今年2月に放送されたTOKYO FM「いいこと、聴いた」では、メインパーソナリティーでAKB48の総合プロデューサー・秋元康氏が15年の報道に言及。「柏木もすごいよな。スキャンダルも乗り越えて」と語ると、ゲスト出演した柏木は大慌てし「本当に本当にすみませんでした」と改めて陳謝した。

「あの時、やっぱやめようって思った」と卒業を考えたとも告白。「秋元さんが話してくださったことがなかったら、今の自分はもう絶対なかったです。真っすぐ、アイドルですってここまでやれたのは、秋元さんの当時のアドバイス」と感謝した。

 卒業まであと40日余り。レジェンドは最後まで突っ走る。