故郷バルセロナから米国へ“学業”で進学…4年後に憧れのメッシ擁するマイアミからドラフト指名「体調と睡眠に影響が(笑)」

2024.04.12 19:40 Fri
Getty Images
故郷バルセロナからアメリカの大学で学ぼうと海を渡ったスペイン人MFペップ・カサス(23)。彼には予想だにしない展開が異国の地で待っていた。スペイン『Relevo』が伝えている。

ペップ・カサスはバルセロナ出身。少年時代(2009〜12年)は、時代を謳歌するペップ・バルサに憧れを抱くラ・マシアの1人だったが、12歳で退団となり、その後は地元の街クラブで18歳まで在籍。しかしここでもトップ昇格を果たせず、アメリカの大学へ進学することを決断する。
アメリカでは2019〜23年までにインディアナ工科大学、ノースカロライナ大学ウィルミントン校に在籍し、学業の傍ら、両大学サッカーチームの主軸としてもプレーする文武両道の日々。インディアナ工科大学の公式サイトに残るペップ・カサスのプロフィールを覗くと、“好きな選手”の欄には「リオネル・メッシ」と記載されている。

そんなペップ・カサスに、予想だにしない展開が待ち受けていた。

2023年12月19日、メジャーリーグサッカー(MLS)の2024シーズン入団選手を決める2024MLSスーパードラフトが開催され、プロ選手を意識してアメリカへ渡ったわけではないペップ・カサスは、なんとメッシにルイス・スアレス、セルヒオ・ブスケツ、ジョルティ・アルバまで待つインテル・マイアミに3巡目(全体61位)で指名されてしまったのだ。
これに慌てふためいたペップ・カサス。この度『Relevo』のインタビューに応じ、まず指名を受けた昨年12月〜今年1月ごろを振り返った。

「ドラフトで指名され、マイアミへ行く準備期間は2週間だったよ(笑) まだ大学に通っていたし、トレーニングもあったのに(笑) この2週間の間に体調を崩してしまってね。夜も眠れなくなってしまったんだ」

突然のドラフト指名により、一時期は肉体的にも精神的にも疲弊しきっていたというペップ・カサス。何せインテル・マイアミで待つのは、幼少期からの憧れ、リオネル・メッシだ。

「体調が悪いままマイアミへ行くと、今度はトップチーム初練習で『なんでメッシがいるんだろう…』ってね。メッシはせいぜい2〜3日目の合流だろうと思っていたら、何故か振り返ると僕の隣にいるんだ。想像できますか? ほんのちょっと前まで、僕は大学のキャンパスにいたんだ」

チーム合流初日から緊張感に包まれたペップ・カサスだが、メッシを筆頭とする“バルサ組”も“年下のペップ”に興味津々だったようだ。

「ブスケツとアルバは僕の名前(ペップ)を、僕のラ・マシア時代からなんとなく知ってくれていたようだ。スアレスは最初の顔合わせで、何故かいきなり僕のことを「レオ」と呼んだ(笑) 今度は“本物のレオ(メッシ)”から電話が来て会いに行ったり…。全て感動的だし、素晴らしい思い出だよ」

このように、故郷バルセロナから学業でやって来たアメリカにて、必ずしも意図せずプロサッカーの世界へ入り、しかもそこはメッシら“バルサ組”がいるマイアミだったというペップ・カサス。

自らを「少しネガティブ」と語り、「大学にいた頃からプロの世界へ行くなんて現実的じゃないと思っていた」と言う。実はマイアミとはドラフト指名こそ応じるも、まだこの道に確信を持っておらず、今季限りのセミプロ1年契約しか結んでいないのだ。

そのため、米国3部のBチームを主体に戦うこととなったが、トップチームでの練習は継続。3月下旬にはMLS第5節ニューヨーク・レッドブルズ戦で後半途中からプロデビューを果たし、続くニューヨーク・シティ戦でも途中出場している。

現在はBチームで公式戦に出場中。“またトップで、今度はメッシとも共演したいですか?”とインタビュアーに問われると、もうこれ以上高望みはしないとも話している。

「僕の立ち位置はラスト2分で出られるトップチームじゃなくて、90分間プレーできるこっち(Bチーム)だよ。あれこれ考えても仕方ないしね。残りのシーズンで僕を頼りにしてくれたら素晴らしいことだ」
関連ニュース

元バルサのリキ・プッチがLAギャラクシーと2027年まで契約延長…吉田麻也&山根視来と好調のチームを牽引

DF吉田麻也、DF山根視来の日本人2人が所属するロサンゼルス・ギャラクシー(LAギャラクシー)は5月31日、MFリキ・プッチ(24)との契約延長を発表した。新契約は2027年までとなる。 バルセロナの下部組織育ちのプッチは、2020年7月にファーストチームに昇格。若くしてその才能は評価され、公式戦57試合に出場し2ゴール3アシストを記録した。 しかし、スペイン代表MFペドリやMFガビをはじめとしたカンテラの後輩たちの躍進や、補強選手によりポジションがなくなり、2022年8月に移籍を決断。LAギャラクシーに完全移籍した。 プッチは、LAギャラクシーでは公式戦61試合で17ゴール21アシストを記録。今シーズンもメジャーリーグ・サッカー(MLS)で15試合に出場し5ゴール8アシストを記録。吉田や山根と共にカンファレンスで2位と好位置につけるチームを牽引している。 2023年にはクラブの年間最優秀選手にも選ばれ、オールスターゲームにも出場。アメリカでその才能を輝かせている。 2024.06.01 22:55 Sat

デ・ブライネがMLSクラブを交渉も移籍は遠い? MLS新規参入のサンディエゴFCと会談

マンチェスター・シティのベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ(32)だが、アメリカからの接触があったものの、具体的な動きはないという。 ヘンクやチェルシー、ブレーメン、ヴォルフスブルクでプレーし、2015年8月にシティへと完全移籍で加入したデ・ブライネ。中盤のゲームメーカーとして君臨し、これまで公式戦381試合に出場し102ゴール170アシストを記録。今シーズンはケガに苦しんだが、6度目のプレミアリーグ優勝を経験。その他にもCL、FAカップ、EFLカップ(カラバオカップ)など、数々のタイトルを獲得している。 そのデ・ブライネだが、シティとの契約は2025年夏まで。残り1年の契約となっている。 『The Athletic』によれば、シティとの契約を延長し、35歳ぐらいで引退する予定があったと報じていたが、アメリカからも接触があったという。 デ・ブライネに接触したのは、新シーズンからメジャーリーグ・サッカー(MLS)に参入するサンディエゴFC。元スペイン代表MFフアン・マタや元スペイン代表DFセルヒオ・ラモスらも交渉をしているとされる新興クラブだ。 『The Athletic』によると、デ・ブライネの関係者は1度話し合いの場を持ったとのこと。ただ、現時点で具体的な交渉などはなく、移籍が迫っているという事実は的外れだという。 天才的なゲームメイクができるデ・ブライネには、サウジアラビアのアル・ヒラルも獲得を目指しており、引く手数多の状態に。すぐに決断が下されることはなさそうだが、動向には注目する必要がありそうだ。 2024.05.22 22:40 Wed

LAFC加入決定のジルー、「いつもMLSでキャリアを終えたいと思っていた」…再会ロリスにも言及

ロサンゼルスFC(LAFC)への加入が決定したフランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)は、以前からキャリア最後の場所としてメジャーリーグ・サッカー(MLS)でのプレーを計画していたことを明かした。 母国のモンペリエで台頭したジルーは、アーセナル、チェルシーというプレミアリーグ屈指の強豪、2021年から今シーズン終了まではミランでプレー。 完全にベテランの域に入っているものの、今シーズンもセリエAで33試合14ゴール8アシストを記録するなど、衰えを知らない得点力を発揮していた。 まだまだ第一線での活躍が期待されていたが、今月14日にかねてより加入が報じられていたLAFCへの移籍が正式に発表された。 その移籍発表から数日後、ジルーはフランス『Canal Plus』のインタビューで今回の移籍の経緯を説明。以前から1人のプレーヤー、1人の父親としてMLSでキャリアを終えることを検討していたと語った。 「僕はいつもMLSでキャリアを終えたいと思っていたし、家族の観点からも、ライフスタイルや、遠い国、別の文化、別の英語圏の国に移住するチャンスを考慮していたんだ。それはロンドンで生まれた子供たちのためにも有益だと思っていた」 また、フランス代表の歴代最多得点者は、自身に先駆けて今年1月に同クラブに加入していた同国代表歴代最多出場記録者のGKウーゴ・ロリスの存在が加入を決断する上で大きかったことも認めている。 「ウーゴ、相棒、ここで彼と再会できたのは素晴らしいストーリーだ。彼は僕にロサンゼルスでの生活や、クラブとそのファンについても話してくれたんだ」 なお、ジルーとクラブの現行契約は2025年末までの1年半となるが、翌シーズンの延長オプションも付帯しており、現状のパフォーマンスを鑑みれば、あと2年は間違いなくトップレベルで活躍できるはずだ。 2024.05.17 17:21 Fri

MLS行き望むナチョはレバークーゼンも拒否? 渡米に向け水面下で奮闘中

レアル・マドリーのスペイン代表DFナチョ・フェルナンデス(34)はアメリカ行きに焦点を絞っているようだ。スペイン『Relevo』が報じた。 ユース時代から在籍したマドリーを今シーズン限りで去るとみられているナチョ。すでに首脳陣には退団の意思を伝え、アメリカのメジャーリーグ・サッカー(MLS)やサウジアラビアのサウジ・プロ・リーグ参戦が選択肢にあると言われている。 そんなナチョに対しては、ブンデスリーガ初制覇を果たしたレバークーゼンも興味を示していたとのこと。来シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)の戦いにも備えたいクラブは、経験豊富なベテランDFに接触を図ったというが、マドリー以外ではトップレベルでプレーするつもりのないナチョに断られたという。 ヨーロッパの第一線にとどまるつもりのないナチョが特に望んでいるのは、サウジアラビアではなくアメリカ行きとのこと。しかし、マドリーと同程度の給与を望んでいることが移籍の障壁になっているという。 MLSでは各チーム最大3枠の特別指定選手を除くサラリーキャップ制限が存在。リーグ全体で80人存在する特別指定選手のうち、センターバックの選手でその枠を埋めているのはわずか5人だという。 そもそも現時点で枠が空いているのはCFモントリオールとニューヨーク・レッドブルズ、ロサンゼルスFC(LAFC)の3クラブのみ。LAFCにはミランのフランス代表FWオリヴィエ・ジルー(37)が加わることが発表されたばかりだ。 特別指定選手契約以外で高給をもらう策、もしくは特別指定選手枠を空けるための策も他に存在するが、すんなりと解決しないことは確か。まずはラ・リーガの残り2試合とCL決勝に集中することになるが、自らの望む移籍を実現できるのだろうか。 2024.05.16 18:07 Thu

セルヒオ・ラモスがMLS行きを検討か? 2025年新規参入クラブと交渉中

セビージャの元スペイン代表DFセルヒオ・ラモス(38)が、メジャーリーグサッカー(MLS)行きを検討しているようだ。スペイン『エスタディオ・デポルティボ』が報じている。 長らくレアル・マドリーのディフェンスラインを牽引し、パリ・サンジェルマン(PSG)での国外初挑戦後、昨年9月に古巣セビージャへ18年ぶりの帰還を果たしたセルヒオ・ラモス。 1年契約で加入したその古巣ではここまで公式戦34試合7ゴール1アシストを記録。しかし、来シーズンに向けて監督人事を含め不透明な状況が続くセビージャにおいて契約延長の可能性は微妙な状況にあり、代理人を務めるレネ・ラモス氏は退団に備えて動きを見せているという。 報道によると、現在レネ・ラモス氏は2025シーズンからMLSへ新規参入するサンディエゴFCと交渉を行っており、現時点で合意に至ってはいないものの、マドリーやPSG時代に受け取っていたとされる年俸に近い好条件のオファーを受け取っているようだ。 同じくセビージャとも初期段階の交渉を進めているものの、現状で合意に達する可能性は微妙なようで、元スペイン代表DFはアメリカに新天地を求める可能性は十分にある模様だ。 2024.05.15 07:20 Wed
NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly