コンテナ輸送「鴨嘴獣(Duckbill)」が約32億円を調達 全国主要港でデジタル化と業務拡大図る

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コンテナ輸送「鴨嘴獣(Duckbill)」が約32億円を調達 全国主要港でデジタル化と業務拡大図る

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コンテナ道路輸送サービスを手掛ける「「上海鴨嘴獣供応鏈管理(Duckbill Supply Chain Management(Shanghai))」がプレシリーズBで3000万ドル(約31億8000万円)を調達した。リード・インベスターは「明勢資本(Future Capital)」、「順為資本(Shunwei Capital)」、コ・インベスターは「Unicorn」。本シリーズでは「光源資本(Lighthouse Capital)」が単独で財務顧問を務めた。調達した資金は主に製品開発、全国主要港湾での業務拡大とコア人材の募集に充てる。

2017年9月創業の鴨嘴獣はプラットフォームで市場の輸送能力を一元化し、スマート輸送システムによりコンテナ輸送のデジタル化を実現している。プラットフォームでは国際貨物輸送のフォワーダー(貨物利用運送事業者)から受注し、プラットフォームに登録している運転手に振り分ける。運転手は専用アプリ「未来車老板」で受注、作業、決済などを完結できる。

同社にはすでに数万人の運転手が登録し、月間輸送量は前年比200%以上増の約7万TEU(20フィートコンテナ1個を単位としたコンテナ数)。上海港、青島港などのほか、今年10月からは深圳港でも業務を行う。現在の取引先は5000社に上る。

近年、中国の港湾ではデジタル対応が急速に進み、運転手のスマートフォン普及率、車両位置測位設備の搭載率はともに世界に先駆けており、業界のデジタル化の素地は整いつつある。ただ、市場規模は巨大でも運送会社の運営方式は小規模だ。鴨嘴獣の創業者兼CEOの唐紅斌氏は、コンテナ道路輸送が超大規模の輸送能力プラットフォームをいち早く活用できる分野であり、それにはデジタルプラットフォームの構築と運営管理モデルの最適化が鍵になるとみる。

同社設立当初からの従業員は、貿易や物流のITソリューションに関する豊富な経験を持ち合わせている。唐CEOは復旦大学コンピュータサイエンス学部を卒業し、物流業界で十年以上勤め、中国政府直属の大手中央企業のマネジメントと海外での業務経験がある。

明勢資本の共同創業者である黄明明氏は、「鴨嘴獣はインターネットモデルとデジタル化によってコンテナのトラック輸送業界を定義し直した。世界最大規模のコンテナトラックを抱えているが、今後まだ少なくとも100倍に成長する余地がある」と話す。

順為資本パートナーの程天氏は、「コンテナの道路輸送はすでに数千億元(数兆円)規模の市場だが、輸送能力の供給は分散していて効率が悪く、早急な統合が必要だ。鴨嘴獣は輸送能力の統合によりフォワーダーと運転手を直接マッチングし、さらに自社開発の注文・配車管理システムを使って物流効率の向上を実現している」と語る。

光源資本の李正偉副総裁は、「鴨嘴獣の効率的な配車システム、高品質のサービス体系およびサプライチェーン・ファイナンスなどのイノベーションは、コンテナトラックの輸送効率を著しく向上させた。鴨嘴獣は道路輸送分野で最も重要なプレーヤーの一つになるだろう」と話した。(翻訳・二胡)


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