【8月10日 AFP】パンパシフィック水泳選手権(Pan Pacific Swimming Championships 2018)は9日、東京で競泳男子400メートル個人メドレー決勝が行われ、米国のチェイス・カリシュ(Chase Kalisz)が4分7秒95で金メダルを獲得した。萩野公介(Kosuke Hagino)が4分11秒13で銀メダル、瀬戸大也(Daiya Seto)が4分12秒60で銅メダルを手にした。

 昨年の世界水泳選手権(17th FINA World Championships)の個人メドレー2種目で金メダルを獲得したカリシュは、2020年東京五輪に向けて圧倒的な存在感を示すべく、リオデジャネイロ五輪金メダリストの萩野と瀬戸に力の差を見せつけた。

 リオ五輪の同種目で銀メダルに終わったカリシュは、3泳法目の平泳ぎですさまじい体力を発揮し、萩野とスタートから飛び出していた瀬戸を置き去りにした。

 米国勢にとって今大会5つ目の金メダルをもたらし、東京五輪を前に日本の強力なライバル2人に精神的打撃を与えたカリシュは、AFPの取材に対して、「自由形でひどかったことは明らかだ。だけど、トップレベルの試合では最初に壁に手を突くことが先決で、タイムはそれほど重要じゃない」とコメントした。

 一方、敗れた瀬戸は「公介と自分は全力を尽くし、最後は一緒に力尽きてしまった」と落胆していた。

 米国勢ではスーパースターのケイティ・レデッキー(Katie Ledecky)が女子800メートル自由形で金メダルを手にしたものの、同200メートルではカナダの新鋭テイラー・ラック(Taylor Ruck)に敗れ、複雑な大会初日となってしまった。

 五輪女王のレデッキーは、800メートルで自身の世界記録には届かなかったものの、大会新記録の8分9秒13で優勝。しかし、200メートルでは、ラックがスタートからレデッキーのお株を奪う速さを見せつけ、大会新記録となる1分54秒44で圧勝した。

 同種目では池江璃花子(Rikako Ikee)が1分54秒85の日本新記録を樹立して銀メダルを獲得し、後半に失速したレデッキーは1分55秒15で銅メダルに終わった。(c)AFP/Alastair HIMMER