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子供の地頭力を鍛えるには?親ができるおすすめの教育方法

子供達の地頭力を鍛えるには、どのような子育てをしたらいいのでしょうか。学力よりも広い意味での頭のよさを「地頭力がある」ということがあります。親ができるおすすめの「地頭を鍛える」教育方法は? 子どものためにも一緒に考えてみましょう。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

 

子供の地頭力とは

子供の地頭力の育て方!親ができるおすすめの教育方法

子どもの地頭力の育て方

みなさん「地頭」とか「地頭力」という言葉を耳にしたことがありますか?最近ビジネスの中でも使われるようになってきた言葉で、普通の学力よりも広い意味で問題解決に役立つ知的素養のことです。

考えるための基本的な力、つまり車のエンジンのようなものです。同じ車体でも積んでいるエンジンの馬力が大きければ、より速く走ることができます。同様に地頭力に優れた人が勉強すれば、成績はぐんぐん伸びるでしょう。

実際の教育現場で子どもと接している人の話では、小学校低学年の時点でこの地頭力に相当の差があると感じるそうです。同じことを話しても、打てば響くような反応をする子どもと、きょとんとしている子どもがいます。

では幼児のころからしっかり勉強してきた子が地頭力が高いかというと、必ずしもそうでもないらしいのです。親から強制されて義務感でこなしてきた子どもというのは、すぐに結果を知りたがりプロセスを重視しない傾向が見られます。早い話が自分の頭で考える習慣ができていない子には、地頭力がついていないということです。
 

子供の「地頭力=考える力」は習慣で鍛える

考える力は一朝一夕に身につくものではありません。常に心がけて習慣にしてしまう必要があります。家庭での子どもへの働きかけが重要です。考える力を伸ばすためには、「親子の対話」が鍵となります。こどもが何か思いついて理屈として正しくないことを言ってきた時、どのように反応するかを例にあげてみましょう。
 

子供の「地頭力=考える力」を鍛える親子の会話

地頭を育てる親子の会話とは

地頭を育てる親子の会話とは

■普通の親子の会話
子「おかあさん、再生紙ってちぎってもまた生えてくる紙のことだよね?」
母「なに言ってるの、紙が生えてくるわけないじゃない。一度使った紙を溶かしてもう一度紙にしたものよ」

■地頭力を伸ばす親子の会話
子「おかあさん、再生紙ってちぎってもまた生えてくる紙のことだよね?」
母「さあ、どうかしらね。どうしてそう思うの?」
子「だってトカゲのしっぽはちぎれてもまた生えるんでしょう?だからこの紙もそうかなと思って」
母「じゃあ、やってみましょうか」
子「うん」

何日かして

母「あの紙はどうなった?再生したかな?」
子「ううん。ちぎれたままだよ」
母「そう、じゃあ再生って元に戻ることじゃないのかしら。調べてみようか」
子「うん」
母「この辞典にはなんて書いてあるかな。えーと、『原料の一部に回収された古紙が含まれている紙のこと』ですって。使われた紙が新しい紙に蘇るという意味ね。でもあなたの言っていた、ちぎってもまた元にもどる紙って面白いアイディアだね。将来そんな紙ができるかもしれないわ」

子どもの豊かな発想は時にトンチンカンなものもあります。でもそれを否定せず肯定的に受け止めてあげましょう。ブレーンストーミングだと思えばいいのです。もしかしたら上の質問をした子は、将来研究者になって本当に再生する紙を発明するかもしれません。子どもは自分が何かを言うたびに、それを否定されていると何も言いたくなくなります。それよりもアイディアをどんどん口に出させてやりましょう。
 

子供の地頭力を鍛えるには、自分で選択させる

今までやってこなかったのに、いきなり自分の考えを表に出すよう、子どもに仕向けるのは難しいかもしれませんね。そんな時は、機会を見つけて子どもに選択肢を示し選ばせるようにします。

例えば「きょうのおやつは何が食べたいかな? アイスクリームとプリンとどっちがいい?」と子どもに選ばせます。もちろん二択ではなく三択でも構いません。このように自分で選ばせると後で文句を言えないために、決断する前に慎重に考えるようになります。また自分の考えを大切にしてもらっているという気持ちも生まれます。

おとなしい子ども、無口な子どもには「何かを選択させる」ことから始めてはいかがでしょうか。
 

子供の地頭力を鍛える! 対戦相手によって局面が変化するゲームを紹介

親子でトランプで遊び地頭を育てる

親子でトランプで遊び地頭を育てる

人は想定外のことや挫折を味わうことでリスク対応能力が高まります。地頭力も多様なケースを数多く経験することで強化されるのです。現実で挫折するのは大変ですが、これを手軽に体験する方法をご紹介しましょう。それがゲームです。ゲームといってもテレビゲームではありません。他人とFace to Faceで行うゲームのことです。将棋や囲碁はこの種のゲームの王道ですが、幼児が最初に取り組むには少しハードルが高いといえます。

まずは、初心者向きのトランプで「七ならべ」をお勧めします。できれば3人以上で行うといいのですが、はじめの内は2人でも構いません。自分の持ち札から相手の持ち札が推測できるので、相手が困るように意地悪をします(例 ハートの7の隣の6を出さずに持っておく)。こうして子どもは相手に邪魔をされると、自分が負けることを理解するのです。最初は悔しがりますが、じきに子どもも大人の邪魔することができるでしょう。

次にお勧めなのがオセロです。ルール自体は簡単なので子どもはすぐに覚えます。しかし「角を取られると不利」などの知識がないので、すぐに負けてしまいます。それでも繰り返し対戦している内に、だんだん学習して強くなるのです。相手をする大人もオセロの基本的な定石をインターネットで勉強して対戦してやれば、それに合わせて子どもはさらに強くなっていきます。同じように手軽な五目並べも子どもと遊ぶには最適なゲームです。

このように子どもと遊べば、対戦相手がいるゲームには駆け引きが必要で、自分が考えたとおりには展開しないことを肌で知ることができます。また、負けた時の悔しさを何度も体験することで、子ども同士の遊びの中でも負けた子どもの気持ちが理解できるようになります。たとえ負けても次の機会には勝つかもしれないと思えれば、感情のコントロールもできるのです。

平日は仕事で父親が子どもと接する機会が少ないという家庭では、ぜひ週末に一緒にゲームをしてコミュニケーションをとるようにしましょう。親子の触れ合いと地頭力UPができ一石二鳥ではありませんか。

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