抗酸化力&免疫力UPの“野菜スープ”レシピ 皮や切れ端も捨てないワケは?

2021.2.1
抗酸化力&免疫力を高めるために、毎日の食事に取り入れたい、ファイトケミカルたっぷりの野菜スープ。より効率よく有効成分を吸収するために、熊本大学名誉教授の前田浩先生が提案するポイントはこの7つ。

健康効果倍増! 野菜スープの7つのポイント。

レシピのポイント

  1. 味のベースとして、玉ねぎは必ず入れる。
  2. 緑の野菜もいくつか必ず入れる。
  3. 多様なファイトケミカルが摂れるように、5~8種類の野菜を組み合わせる。
  4. なるべく露地もの、旬の野菜、地産地消(近場で採れたもの)で。
  5. 野菜の旨味を生かして調味料は使わない。
  6. 長く続けるための食べ飽きないアレンジはOK。
  7. オイルで炒めるとカロテノイドの吸収が3~5倍上がる。

【How to Cook】基本の野菜スープの作り方

さまざまな種類の野菜を用意したら、切って、炒めて、煮込むだけ。「簡単ステップで完成する野菜がごろごろと入ったスープは、食べ応えもあります」。さらに、気分や体調に合わせてポタージュにしても。「我が家の朝食はポタージュが定番です」

材料/4食分

玉ねぎ…1/4個
人参…50g
かぼちゃ…50g(種とワタを除く)
小松菜…50g
キャベツ…50g
大根…50g
オリーブオイル…大さじ1
水…900ml

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【切る】
野菜を食べやすいサイズに切る。玉ねぎ、人参と大根、かぼちゃ、キャベツは一口大に、小松菜はざく切りなどに。できるだけ皮つきのまま使えるよう、無農薬野菜や有機野菜を。

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【炒める】
油で炒めてから煮ると、コクが出るうえ、脂溶性の抗酸化物質が多い野菜はカラダに吸収されやすくなる。鍋にオリーブオイルを入れ、小松菜以外の材料を色が変わるまで炒める。

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【煮込む】
あとは水を入れて煮込めば、野菜スープの完成。炒めた野菜が柔らかくなるまで煮込んだら、小松菜を入れてさらに煮る(計20分ほど)。この際、沸騰させすぎて噴きこぼさないように注意を。

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【撹拌する】
ポタージュにする場合は、野菜スープが冷めてからミキサーやハンドブレンダーを使って撹拌・粉砕する。栄養価は野菜ごろごろスープの状態と同じ。なめらかさはお好みで調整を。

野菜スープで一品料理を作ってみよう。

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スープを作り置きしておき、肉や魚を加えたり、ご飯や麺類でボリュームアップさせれば満足感たっぷりの一品料理に。「おすすめはカレー。カレー粉に含まれるターメリックの主成分は、ポリフェノールの一種、クルクミン。強い抗酸化作用があります」。写真は、ポタージュを使ったキーマカレーと、野菜スープを使った卵雑炊。

調味料やスパイスを加えて味を変えてみよう。

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【味付けのアレンジ例】

  • 味噌、岩塩、だし醤油、オリーブオイル
  • コンソメ、ブイヨン、昆布、いりこだし
  • カレー粉などスパイス
  • フルーツ(リンゴなど)
  • 魚、鶏肉、牛乳(豆乳)
  • 香味野菜、薬味

皮や切れ端も捨てずに野菜だしを作ろう。

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「切れ端や種、ヘタ……。スープを作る際に出る野菜くずや皮は、実はファイトケミカルなどの抗酸化物質がとても豊富なのです」。捨てずに冷蔵保存で取っておき、何種類かまとまったらベジブロスを作るのもおすすめ。汁物や煮物のだしとして活用できる。

前田 浩先生 熊本大学名誉教授、大阪大学大学院医学系招聘教授、東北大学特別招聘プロフェッサー。バイオダイナミックス研究所理事長・所長。副作用のない抗ガン剤の研究で2016年のノーベル化学賞候補に。

※『anan』2021年2月3日号より。写真・市原慶子 スタイリスト・荻野玲子 料理作製・田村つぼみ 取材、文・野尻和代 撮影協力・UTUWA

(by anan編集部)