ミュージアム都留の入館料、今年度から無料に 集客低迷てこ入れ図る

池田拓哉
[PR]

 山梨県都留市は、博物館「ミュージアム都留」の入館料を今年度から無料にした。コロナ禍以降の来館者数が急減しており、開館25周年の節目でてこ入れを図るという。

 同館は1999年、城下町として栄えた市内の歴史や文化を伝える施設として市が開設。後に、市出身の画家増田誠(1920~89)の作品を所蔵していた市内の「増田誠美術館」を同館に統合した。

 2013年度まで年1万人前後だった来館者は、その後緩やかに減少。マンネリ打破のため、刀剣や日露戦争の軍人など、市内の歴史とは必ずしも関係がないテーマの特別展で一定の集客効果をあげたが、コロナ禍の20年度からは3千~5千人台に落ち込んでいる。

 そこで、これまで一般300円、高校・大学生200円などとしていた入館料を無料にした。運営費がかさむ特別展を見直して経費を抑えるという。学芸員の福島怜さん(28)は「名誉市民である増田誠さんや、都留の地を訪れた俳人の松尾芭蕉など、地元ゆかりの文化や歴史を掘り下げる展示に力を入れて原点回帰したい」と話す。

 5月26日まで企画展「増田誠と物語」(朝日新聞甲府総局など後援)を開催中。4月27日午後1時半からは関連イベントとして、増田が描いたギリシャ神話や旧約聖書の世界にちなんだ朗読会(先着20人)を開く。予約はミュージアム都留(0554・45・8008)へ。(池田拓哉)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません