福崎町非公式キャラ「河童のガジロウ」不定期連載漫画が単行本で発売

雨宮徹
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 兵庫県福崎町の非公式キャラ「河童(かっぱ)のガジロウ」を主人公にした漫画が単行本化され、今月から町内で販売が始まった。漫画は2020年夏からSNSで不定期連載され、描き下ろしを加えた全30話と、塗り絵などおまけがつき1冊になった。

 漫画のタイトルは「ガジロウさん物語」で、B5判モノクロの70ページ(税込み990円)。原作は町観光交流室が担当し、大阪市のイラストレーターいしだまさやさんが絵を描いた。

 1話がほぼ16コマで読み切りで構成されており、ガジロウの目線から見た日常風景や他の妖怪たちとのドタバタ劇を、コミカルに、時にはシュールに描いている。21話までが21年秋までに連載され、1年半ほどのブランクを経て、23年春から再開された。今年2月に「ガジロウ生誕10周年」を迎えたのを記念して、描き下ろしなどを加えて単行本化した。

 漫画では、相棒的な存在の「あかなめ」、ペットの「鵺(ぬえ)タン」、同居人の「天井下がり」といった個性ある妖怪たちが登場。町公式キャラの「フクちゃん」「サキちゃん」にこわもての一面があるなど、独自解釈がちりばめられている。本編30話のほかに、ガジロウへのインタビュー記事や塗り絵、パラパラ漫画といったおまけもある。

 単行本は1千部印刷され、町内に二つある観光交流センターで販売されている。連載はいったん終了になったが、単行本の売れ行き次第で続編が出来るかどうかも決まるという。

 21話から原作を担当している町地域振興課職員の林知澄さんは「辻川の公園の池から飛び出すだけではない、普段のガジロウを知ってもらえたら、うれしい。福崎に来てもらい、お土産として買っていってほしい」と話す。

 単行本に関する問い合わせは、町観光協会(0790・21・9056)へ。

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 兵庫県福崎町の河童(かっぱ)のガジロウは、卓上に飾れるアクリルスタンドになって、JR福崎駅前など町内に二つある観光交流センターで販売されている。

 アクリルスタンド(税込み1500円)は高さ約13センチで、「指さしポーズ」と「片足立ちポーズ」の2種類。仕事場や自宅の机に置いて「推しキャラ」として眺められる。

 これとは別に、ガジロウに似た河童が将棋を指している「妖怪ベンチ」をモチーフにしたペーパークラフト(同100円)も販売されている。完成すると長さ約8センチ。紙製のパーツを自分で組み立てる。対象年齢は10歳以上。

 ガジロウの立体的なグッズはプラモデルなどがあったが、生誕10周年を迎えた今年、安価で手頃なものをそろえたという。

 単行本とグッズの問い合わせは、町観光協会(0790・21・9056)へ。(雨宮徹)

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