松本藩主160年支えた戸田家臣団を紹介 松本市立博物館で企画展

小山裕一
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 江戸時代に松本藩主を最も長く務めた戸田家の家臣団の暮らしぶりや史料を紹介する収蔵品展「戸田家臣団―松本藩最後の武士団―」が20日から、長野県松本市の市立博物館で始まった。関係者を集めた内覧会が19日にあり、学芸員が展示内容を説明した。

 江戸時代に松本藩を治めた大名家は6家あり、戸田家が藩主だったのは約160年間と、その中で最も長かった。戸田家は松本以外にも鳥羽藩(三重県)や加納藩(岐阜県)などでも藩主をしており、「引っ越し大名」として知られる。転封先で家臣を登用したことが分かる「諸士出身記」や、鳥羽を治めていた当時の地図「志州鳥羽図」など約120点が展示されている。

 また、松本城三の丸から発掘されたげたは履きつぶされ、割れた食器は補修して使われており、上級武士の倹約ぶりがうかがえるという。

 歴史ブームで松本城はにぎわっており、博物館の担当者は「市民や観光客にも、江戸時代の武士たちの暮らしぶりや働きぶりを見てもらいたい」と話している。

 6月17日まで。観覧料は大人1千円、大学生700円、高校生以下無料。毎週火曜日は展示スペースが休館だが、4月30日は開館する。(小山裕一)

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