核ごみ調査請願採択に「意見聴取なく拙速」 唐津の市民団体

森田博志
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 【佐賀】原発に反対する市民団体「玄海原発反対!からつ事務所」は22日、核のごみ最終処分場選定を巡り、文献調査を求める請願の審査に入った玄海町議会の議事堂(同町諸浦)前で抗議のスタンディングを始めた。「専門家や住民意見の聴取もされない拙速な議会運営に抗議する」としている。

 同事務所は唐津市民らメンバー約20人で、この日は約1時間のスタンディングに北川浩一代表(77)ら2人が参加。「誘致は過疎化に拍車」などと書かれたのぼりを5本たてかけた。

 メンバーに玄海町民はいないが、北川代表は「唐津はもろに影響するし、自然環境は自分たち世代だけのものではないという意識を地元の人にももってほしい」などと訴えた。

 町内3団体から出された請願は、町議会の原子力対策特別委員会で17日に審査が始まった。調査賛成の議員が多数を占めており、25日の次回の特別委、26日の本会議とも採択される見込み。スタンディングは26日まで続けるという。

 また、市民団体「原発なくそう!九州玄海訴訟」の原告団・弁護団と同「原発と放射能を考える唐津の会」などは23日、玄海町と同町議会に対し、文献調査受け入れに反対するよう要請するという。(森田博志)

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