松山市の人口、19年ぶりに50万人割る 市推計、中島は合併後半減

戸田拓
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 【愛媛】松山市の人口が19年ぶりに50万人を割ったことが市の推計でわかった。2020年国勢調査を基に出生や死亡、転出入を加味した4月1日現在の推計は49万9326人になった。

 市によると年度末の転出超過などが影響し、3月1日現在の人口から1552人減った。4月1日現在の推計で男性は23万4388人、女性は26万4938人。例年4月は転入者が増える傾向があるが、50万人は超えない見込みが高いという。

 松山市は「平成の大合併」で05年1月に旧北条市、中島町と合併。四国の自治体で唯一人口50万人を超えたが、10年12月の51万7411人をピークに減少傾向が続いていた。

 23日の定例記者会見で野志克仁市長は「特に島部の旧中島町地域で減っている」と話した。中島の人口は合併時点で5550人を数えたが、今年4月は2759人と19年余で半減した。

 野志市長は島内の公立中に寄宿舎を設けたり、県立高校の分校に市から給食を提供したりするなど、若い世代が島から離れるのを防ぐために実施してきた試みを紹介。「有識者からは『人口が減少することは30年前からわかっていた』と指摘されたが、うつむいてもしょうがない。いろいろな取り組みを重層的にやっていきたい」と述べた。(戸田拓)

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