「福祉施設存続」求め署名7167人分 さいたま市、方針変えず

岩堀滋
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 さいたま市が公設民営型高齢者福祉施設5カ所の廃止方針を示している問題で、このうち1カ所で介護老人保健施設などが入る「グリーンヒルうらわ」(緑区)の利用者や地域住民らが25日、存続を求める要望書と署名を市に出した。清水勇人市長は同日の定例会見で、「(利用者を)同等施設へつなげる努力をする」と述べ、廃止方針を変えない考えを示した。

 提出したのは、妻(70)が2年ほど前からグリーンヒルうらわ内の介護老人保健施設「きんもくせい」を利用する内藤正弘さん(77)と他の利用者、地域住民ら計6人。

 要望書では、施設はリハビリなどで手厚い支援が受けられ、なくてはならないと指摘。利用者は廃止方針に戸惑い、不安に満ちているとし、廃止の撤回を訴えた。6人は、オンライン分を含む7167人分の署名も出した。

 6人は提出後、市が6月市議会定例会に出す予定の施設廃止議案について「一方的で市民不在」などと批判した。一方、清水市長は会見で、議案について「現時点で提出の流れは変わらない」とし、「利用者専用の問い合わせ窓口も設けている。最後まで責任を持って対応する」と述べた。岩堀滋

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