パはソフトバンク、セは巨人が主役となった2020年シーズン。日本シリーズではソフトバンクが巨人を一蹴し、あらためてその強さを証明してみせた。原巨人はなぜ、史上初となる2年連続4連敗という惨敗を喫したのか。またリーグ間の格差は今後も広がっていくのか。野球解説者、そしてYouTuberとしても活躍中の2人が、コロナ禍に揺れた2020年の球界を斬る! 3年ぶりにパ・リーグを制すと、圧倒的な力で日本一を手にしたソフトバンク
勝負どころを心得て勝負する鷹ナイン
──まずは日本シリーズの巨人の戦いぶりについてお聞きします。
里崎 とにかく打てなかったですね。反省点はその一点に尽きます。(13失点で大敗した)第2戦を除き、投手陣はソフトバンク打線をそれなりに抑えていましたからね。
高木 ソフトバンク有利と考えていたけど、4勝0敗とは……。第1戦で
菅野智之を中心にどこまで抵抗できるか、あるいは勝てるかというところだったけど、ソフトバンク・
千賀滉大のピッチングが見事だったね。そして巨人の打者は捕手・
甲斐拓也の術中にはまった。初戦の結果がソフトバンクへの追い風となり、巨人への逆風となったようだね。
里崎 日本シリーズ史上ワーストのチーム打率.132と16安打、そして4得点はワーストタイ。当事者にしか分からないことですが、原因は以下の3つがあると考えています。一つは「対策自体が失敗だった」。初戦が最も象徴的なんですけど、「千賀滉大のフォークを振らない」という姿勢が見えました。「目線を上げ、低めをしっかり見逃していこう」と。そして、真っすぐは中堅から反対方向へ。ですが、その直球を待っていても、フェアグラウンドへ打ち返すことができず、差し込まれてファウルになってしまった。加えて、その作戦自体も捕手の甲斐に見破られ、途中からはカットボールとスライダーを多投され、バッテリーに完全に手玉に取られたという印象でした。
セ・リーグ2連覇の原巨人だったが、日本シリーズではソフトバンクに昨季から8連敗と歯が立たず
高木 巨人は前年、捕手は
小林誠司を中心に起用したけど、今回は
大城卓三だった。千賀や甲斐と比べてしまうとやはり、大舞台での経験値という意味で大きな差が出たかな。
里崎 もう一つは・・・
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