2021.06.16

執念の復帰で45分間コートに立ったハーデン「今夜の勝利はチーム努力でつかんだんだ」

ベストコンディションではない中、コートに立ってチームを鼓舞したハーデン(左)[写真]=Getty Images
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「朝起きて、俺は『そうだ、やってやろう』という感じだった。コートに出て、自分にできる限りベストなことをしようとしたんだ。チームメートたちへ刺激を与えることができたらと思ってね」。

 6月16日(現地時間15日、日付は以下同)に行なわれたブルックリン・ネッツとミルウォーキー・バックスによるイースタン・カンファレンス・セミファイナル第5戦。勝利したチームがシリーズ突破に王手をかけるという重要な一戦を翌日に控えた15日の時点で、ネッツはカイリー・アービング(右足首捻挫)とジェームズ・ハーデン(ハムストリングの張り)が欠場と発表していた。

 すると試合当日になってハーデンのステータスが徐々に変わり、試合前のシュート練習にも登場。そしてネッツはハーデンを出場可能へと切り替え、先発出場となった。

 だが試合はバックスのペースで進み、最大17点ものリードを奪う展開。苦しいゲームをしいられたネッツだったが、ケビン・デュラントが第4クォーターだけで20得点の集中砲火を見せ、終わってみれば114-108で逆転勝利。

 48分間フル出場したデュラントが49得点17リバウンド10アシストという超人的なトリプルダブルに加えて3スティール2ブロックと八面六臂の活躍。3ポイント87.5パーセント(7/8)と大当たりだったジェフ・グリーンが27得点、ブレイク・グリフィンが17得点、ランドリー・シャメットが9得点をマーク。

 ハーデンはハムストリングの張りが完治していない状況の中で45分38秒もコートに立ち、5得点6リバウンド8アシスト。フィールドゴール10.0パーセント(1/10)、3ポイント0.0パーセント(0/8)とショットが決まらなかったものの、可能な限りベストを尽くし、司令塔役として戦い抜いた。

 

  

「ブルックリン・ネッツがチーム全体で勝ち取った勝利。俺たちは一人一人が勝利のためにそれぞれ持ち込んでつかむことができたんだ。だから俺がいたからといった個人的なことじゃない。当然、KD(デュラントの愛称)がとてつもないゲームをしたが、皆が貢献したんだ。ジェフがいくつかビッグショットを決めたし、ランドリーも勝負どころで貴重なショットを成功させていた。今夜の勝利はチームの努力でつかみ取ったんだ」とハーデン。

「これはプレーオフなんだ。チームが俺のことを必要としてくれた。シンプルなことさ」と明かしたハーデンは、ベストコンディションに程遠かったものの、現時点でできる限りのパフォーマンスでプレーを続けて、カンファレンス・ファイナル進出に王手をかけた。

 ハーデンは「俺がチームの皆に伝えたかったのは、戦い続けること。そして俺たちは今夜それができた。皆のことを誇りに思うよ」と語り、ネッツはカイリー不在で見事勝利を飾った。18日に行なわれる第6戦で、ネッツはシリーズに決着をつけることができるのか、注目していきたい。

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