ネットオークションやフリマアプリで入手した126cc~250cc(軽二輪)のバイクを自分で登録してみる!

近年、ネットオークションやフリマアプリを利用してバイクを入手するひとが増えています。手続きが比較的簡単な排気量126ccから250ccのナンバーが切ってある(廃車済み)軽二輪を登録する方法を説明していきましょう。

登録が比較的簡単な126cc~250ccの軽二輪

 バイクを買うには以前だったらメーカー系列の正規販売店を訪れるか、中古車情報を収集し、目当てのバイクショップに行き、品定めをするのが相場でした。しかし、近年ではネットオークションやフリマアプリを利用してバイクを入手するひとが増えています。

近年需要の増えている軽二輪モデル。名義変更や登録などの事務手続きを自分で行うにはどのうような点順を踏めばいいのでしょうか

 バイク自体は手軽に買えるようになりましたが、公道を走るためには、当然、名義変更や登録などの事務手続きが必須となります。前オーナーが有料で請け負ってくれることも多いですが、もし時間を作って自分で済ませればより安くバイクを手に入れることができます。

 そこで今回は、手続きが比較的簡単な排気量126ccから250ccのナンバーが切ってある(廃車済み)軽二輪を登録する方法を説明していきましょう。

実は自分で用意しておくものは意外に少ない

 登録には多くの書類が必要なのは確かですが、実は自分で用意しなけらばならないものは意外に多くありません。

 用意するのは自分の住所を証明する『住民票』、加入していないと法律により罰せられる『自賠責保険証明書』。少し前までは印鑑も要りましたが、“脱ハンコ”の流れを受け、令和3年1月4日より不要になりました。

『住民票』は最寄りの市区町村の役所で交付してもらえますし、マイナンバーカードを持っていればコンビニエンスストアでも発行が可能です。ただし、通知カードではできないので、その点にはご注意を。手数料は各自治体によって異なりますが、300円程度のところが多いようです。

マイナンバーカードを所有していれば、軽二輪の登録に必要な住民票もコンビニで取得可能(右下、行政サービスより※各コンビニによって配置等は異なります)。また、自賠責保険への加入もできます

『自賠責保険』こと『自動車損害賠償責任保険』もコンビニで加入でき、証明書をもらえます。

 軽二輪の場合、加入期間が1年から5年まで選べますが、期間が長くなるほど1年あたりの保険料がお得になるので、長く乗り続けるつもりのひとは、その辺りも考慮しましょう。

 ちなみに『自賠責保険』は『任意保険』と違い、離島などを除いて保険料が全国一律なので、どこの保険会社でも料金は一緒です。

『自賠責保険』に加入していれば公道に出ることは可能ですが、補償範囲がかなり限定されるので、『任意保険』にも同時に入っておいたほうが賢明だといえます。

 前オーナーに用意してもらわなければいけないのは『軽自動車届出済証返納証明書』と『譲渡証明書』です。

譲渡証明書の記載例(出典:国土交通省)

 近頃はバイクショップがネットオークションやフリマアプリを利用して現状販売することも多く、そういった場合、あまり心配はいらないのですが、個人の場合、書類のやり取りをきちんと済ませておかないと、せっかく手に入れた愛車で公道を走れないなんていうことにもなりかねません。
 
 その他に『新規登録申請書』と『手数料納付書』が要りますが、こちらは登録に行く陸運局(運輸支局)の窓口で用意ができます。

軽二輪の登録は、必要書類を用意して陸運局(運輸支局)で登録申請をします。案外難しくありません

 陸運局というとなんとく怖いイメージがありますが、最近は親切に案内してくれるので、心配ご無用。総合受付で必要な書類を受け取り、回る手順などの説明を聞きます。

総合受付で説明してくれますが、施設内の案内図でも回る手順を確認できます

 車検と違い、事前に予約しておかなくても大丈夫なので、受付時間内の都合がつく時間帯に行けば問題ありません。

 記入見本が置いてあるので、それを見て書き込みますが、自信がない方は代行サービスを利用すれば施設内にいる行政書士が2千円程度で書類を首尾よく作成してくれます。

登録申請が無事に済んだら自動車登録番号票交付所でナンバーを交付してもらいます

 あとは案内通りの手順で窓口を回り、ナンバーを交付してもらって手続き完了です。

オークションやフリマアプリで気を付ける点

 このように登録自体はそれほど難しくないですが、ネットオークションやフリマアプリでは基本現状渡しとなるため、整備が得意じゃないひとは、その店で購入していないバイクを持ち込んでも快く修理に応じてくれるショップをあらかじめ見つけておくことが大切です。

 また、自走してバイクを持って帰るというケースでは、文字通り“自己責任”になりますので、そのことも頭に入れておかなければいけません。

 実は筆者も先日150ccのスクーターを某オークションで落札し、登録に行ってきました。どんな手順で済ませたのかを記事の一番最後に記載しておきますので、ご参考まで。

【軽二輪を登録するのに必要な書類(廃車済みの場合)】

[自分で用意する書類]
●新使用者(自分)の住民票
※発行後3カ月以内。マイナンバーが記載されていないもの。コピー可

●自賠責保険証明書(有効期限内のもの)

[前オーナーに用意してもらう書類]
軽自動車届出済証返納証明書
※検査対象外の排気量125cc超~250cc未満の軽二輪にも必要

譲渡証明書

[陸運局(運輸支局)にて用意する書類]
●新規登録申請書

●手数料納付書

【筆者の登録手順】

1. オークション落札金額を入金し、前オーナーに『軽自動車届出済証返納証明書』と『譲渡証明書』を送ってもうう

2. 最寄りの役所にて『住民票』を交付(手数料:300円)

3. コンビニエンスストアで『自賠責保険』に加入(保険料5年分:22,510円)

4.『軽自動車届出済証返納証明書』『譲渡証明書』『住民票』『自賠責保険証明書』を持参し、陸運局(運輸支局)へ

5. 窓口にて『新規登録申請書』『手数料納付書』を受け取り、記入
※今回は代行サービスを利用(書類作成料:2千円)

6. 登録番号票(ナンバー)を交付(ナンバープレート代:580円)

7. 登録番号票(ナンバー)を持参し、バイクの引き取り(現地でナンバーを取り付け、自宅まで自走)

【了】

【画像】軽二輪登録の手順を画像で見る(10枚)

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Writer: 井出ナオト

ロードレース専門誌時代にMotoGP、鈴鹿8耐、全日本ロードレース選手権などを精力的に取材。エンターテインメント系フリーペーパーの編集等を経て、現在はフリーランスとして各種媒体に寄稿している。ハンドリングに感銘を受けたヤマハFZ750がバイクの評価基準で、現在はスズキGSX-R1000とベスパLX150を所有する。
Twitter:@naoto_ide

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