ソフトバンクG、ウィーワーク救済で株式過半数取得探る-関係者
Stacie Sherman-
JPモルガンが別のファイナンスパッケージを提案する見通し
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プロセスは流動的だが21日夜にも判断が下される可能性
ソフトバンクグループは米ウィーワークに対して同社の株式過半数取得を提案した。資金繰りに苦しむウィーワークの取締役会が検討する2つの救済パッケージのうちの1つとなる。事情に詳しい関係者が明らかにした。
取締役会の考えを知る関係者によれば、ソフトバンクGの提案が一部取締役の間で支持されており、プロセスは流動的だが21日夜にも判断が下される可能性がある。非公開協議だとして関係者が匿名を条件に語った。
別の関係者によれば、米銀JPモルガン・チェースが別のファイナンスパッケージをウィーワーク取締役会に提示する見通し。同行はジャンク(投機的格付け)債50億ドル(約5430億円)の起債に向け投資家に打診しているが、詳細はまだ詰めていないという。
ソフトバンクGの提案は、ウィーワークの親会社ウィー・カンパニーの価値を約80億ドルもしくはそれ以下と評価する公算が大きいと、事情を知る複数の関係者がブルームバーグに先週述べていた。ソフトバンクGは1月時点で同社を470億ドル相当だとしており、大幅な評価引き下げとなる。ウィーワークは来月にも資金が不足する可能性がある。
関係者の1人によると、ソフトバンクGの計画には、予定しているファイナンス(15億ドル規模)の前倒しや最大30億ドル相当の株式を株主から買い取る案が含まれる。保有株売却に応じる株主の数に応じ、ソフトバンクGのウィーワーク持ち分が60-80%となる見込みだという。
ソフトバンクGによるファインナンスとなれば、創業者に大きな議決権を付与している特別株式権が廃止され、ウィーワーク共同創業者であるアダム・ニューマン前最高経営責任者(CEO)の議決権は10%未満となる。
50億ドルのデットファイナンスも盛り込まれ、これにはみずほフィナンシャルグループなどからの拠出もあるとされている。
JPモルガンとソフトバンクG、ウィーワークの担当者はコメントを控えた。ソフトバンクGによる計画の一部詳細はCNBCが21日、先に報じていた。
原題:SoftBank Seeks Majority Stake in WeWork With Bailout Deal (4)(抜粋)