ドラギ総裁、ユーロ圏首脳らに別れの言葉-域内一丸で財政支援を
Piotr Skolimowski、Arne Delfs、竹生悠子欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は退任の式典で、最後にもう1度、ユーロ圏が一丸となって財政で景気を支えるよう求めた。
総裁はドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、イタリアのマッタレッラ大統領ら首脳と、後任のクリスティ―ヌ・ラガルド次期総裁を前に、低金利はもはや過去と同じ度合いの景気刺激をもたらさないと述べた。金融政策が目的をより迅速に、かつ副作用をなるべくもたらさずに達成するには、他の政策が強化される必要があると語った。
「ユーロ圏として適切な規模と設計を備えた財政キャパシティーが必要だ。通貨同盟を安定させるのに十分に大きく、しかし過度のモラルハザードをもたらさないものが必要だ」と述べた。「各国の政策は必ずしも、ユーロ圏全体にとって正しい財政政策姿勢を保証しない」と付け加えた。
メルケル首相はドラギ総裁のメッセージを受け止め、「ECBは各国政府がそれぞれの国の競争力を高めるためにこなさなければならない宿題を肩代わりすることはできない」と述べた。
原題:
Draghi Signs Off From ECB With One Last Cry for Fiscal Action(抜粋)
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