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11月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:カナダ・ドルが下落、ハト派的な当局者発言受け

  19日のニューヨーク外国為替市場ではカナダ・ドルが下落。カナダ銀行(中央銀行)当局者がハト派的な見解を示したことを受け、米ドルに対する下げが主要10通貨の中で最もきつかった。重要イベントを控え様子見気分が強く、取引は全体的に低調となった。

  • ニューヨーク時間午後4時42分現在、カナダ・ドルは米ドルに対し0.5%安の1米ドル=1.3270カナダ・ドル
    • 「世界の背景事情が悪化した」とのカナダ中銀のウィルキンス上級副総裁の発言を受けてカナダ・ドルは下落。ただ金利先物市場が示す12月利下げの確率はあまり上昇せず
  • 香港人権法案の米上院採決、英選挙選の党首討論など重要イベントを控え、相場の変動は抑制された
  • ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇
    • 心理的節目の1200を上回って推移
    • 10年債利回りは低下、1.80%を割り込んだ
  • ドルは対円で0.1%安の1ドル=108円54銭。10年債利回りの低下を背景に、ドルは下落基調が続いた
  • ポンドはドルに対し0.2%安の1ポンド=1.2925ドル
    • 保守党ジョンソン首相と労働党コービン党首のテレビ討論が開始
    • ポンドは遅い時間に1.2911ドルまで下落
  • ユーロはドルに対して0.1%高の1ユーロ=1.1078ドル。ごく小幅な値動きにとどまった
  • ニュージーランド・ドルは米ドルに対する上昇率が主要10通貨のうち最大。一時、2週間ぶり高値の1NZドル=0.6431米ドルをつけた

原題:Loonie Tumbles After Dovish Central Bank Comments: Inside G-10(抜粋)

◎米国株・国債・商品:ナスダック最高値更新、小売り不調でダウ下落

  19日の米株式市場では大型ハイテク株が値上がりし、ナスダック総合指数は過去最高値を更新した。一方で予想を下回る小売り大手の業績が重しになり、ダウ工業株30種平均は下落した。

  • 米国株はナスダックが記録更新、小売り重しでダウ下落
  • 米国債は上昇、10年債利回りは1.8%を割り込む
  • NY原油は大幅安、米在庫増を警戒-貿易進展待ち
  • NY金先物、小幅続伸-12月限は1474.30ドル

  フェイスブックやブロードコム、テスラなどがナスダック上昇をけん引した。住宅用品小売りのホーム・デポは今年2回目となる売上高見通しの引き下げを明らかにし、ダウ採用銘柄で値下がり率トップ。投資家は米中の貿易交渉の展開にも注目。両国は関税措置をどこまで撤回するべきか決める上で、半年前に成立直前で頓挫した合意内容を基準に交渉していることが関係者によって明らかになった。米国債市場では10年債利回りが下げ、1.8%を割り込んだ。

  S&P500種株価指数は1.85ポイント(0.1%未満)下げて3120.18。ダウ工業株30種平均は102.20ドル(0.4%)安い27934.02ドル。ナスダック総合指数は0.2%上昇の8570.66。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時40分現在、10年債利回りが3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.78%。

  米国の個人消費が今後も経済成長を支えていけるかどうかが注目されており、ヒントを得ようと投資家は依然身構えている。長引く米中の貿易交渉についても、何らかの新しい展開が出てこないか注目している。


  エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、ケイト・ウォーン氏は「景気には力強さがあり、それは株価上昇を支えるのに十分な強さだとの見方が広がっている」と指摘。「個人消費は下げているが、危険な下げではない。全体を見渡せば大半のニュースは明るい材料であり、投資家は自信を深めている」と解説した。


  ニューヨーク原油先物相場は7週間ぶりの大幅安。市場では米中の貿易交渉で突破口が開かれるのを待ちながら、米原油在庫の増加観測が意識された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は1.84ドル(3.2%)安の1バレル=55.21ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント1月限は1.53ドル下げて60.91ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小幅続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は2.40ドル(0.2%)高い1オンス=1474.30ドルで終了。

原題:Tech Lifts Nasdaq to Record as Retail Drags on Dow: Markets Wrap(抜粋)

Oil Falls Most in Seven Weeks Amid Supply Rise, Trade Impasse(抜粋)

Treasuries Bull Flatten, Hold Gains on Mixed Stocks, Oil Slide(抜粋)

◎欧州債:イタリア債中心に周辺国債が下落、ドイツ債変わらず

  19日の欧州債市場ではイタリア債を中心に周辺国債が下落した。ドイツ債は変わらず。先物取引は平均を下回る商いだった。

  • イタリア債はベアスティープ化した
    • ドイツ債とのイールドスプレッドは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して158bp。先物取引の商いは10日間平均の約65%にとどまる
  • 中核国債のパフォーマンスは周辺国債を上回った
  • 英国債は上昇。この日は2041年8月償還のインフレ連動債(22億5000万ポンド相当)が売り出された。11月26日には英債務管理庁(DMO)が25年6月償還の国債(30億ポンド相当)を発行する
  • ドイツ10年債利回りはほぼ変わらずのマイナス0.34%、フランス10年債利回りも変わらずのマイナス0.03%、イタリア10年債利回りは3bp上昇の1.24%
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:Italian Bonds Lead Peripheral Losses; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します)
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