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英総選挙、与党保守党が大差で過半数獲得へ-来月EU離脱に道筋

更新日時
  • 野党労働党のコービン党首は辞意、保守党に牙城崩される
  • スコットランド、北アイルランドは独立住民投票の実施要求も
ジョンソン首相

ジョンソン首相

Photographer: Dan Kitwood/Getty Images

12日投開票の英総選挙で、ジョンソン首相は国内の政治勢力図を塗り替える歴史的な勝利を収めた。来月の欧州連合(EU)離脱に必要な負託を有権者から受けた。

  保守党はサッチャー政権下の1987年以来の大勝で、EU離脱を巡る行き詰まりを打破しようと総選挙に打って出たジョンソン氏の賭けは吉と出た。同党の大差での勝利が明らかになり、ポンドは一時約3年ぶりの上昇率を記録した。

Johnson Pledges to Earn Continued Support of Voters

保守党の大勝について話すジョンソン首相

出典:Bloomberg)

  選挙結果は最大野党・労働党のコービン党首とその政策に対する拒否でもある。コービン氏は主要産業の国有化や比較的富裕な層への増税など、国が経済に積極的に関与する急進的な政策を打ち出していた。労働党はEU離脱支持者の多いイングランド北部やウェールズで相次ぎ保守党に議席を奪われ、コービン氏は辞意を表明。これらの地域は伝統的に労働党が強く、牙城を突き崩された格好だ。

  一方、EU残留を訴えてきた自由民主党のスウィンソン党首は落選し、議席を失った。

  EU離脱反対派を打ち負かしたジョンソン氏だが、スコットランドでは独立を目指すスコットランド民族党(SNP)が躍進。ジョンソン氏の路線に抵抗し、独立住民投票の再実施を求める声が強まる見通しだ。

  北アイルランドもジョンソン氏にとって厄介な問題となる可能性がある。英国領としての維持を望む民主統一党(DUP)が同地域での過半数を失い、アイルランドとの統一を目指す勢力が伸長したため、アイルランド統一の是非を問う住民投票実施への圧力が高まる恐れがある。

  13日午後までにすべての選挙区で当落が確定。保守党は下院650議席のうち365議席を獲得し、前回選挙から48議席を上積みした。労働党は203議席で、59議席失った。労働党が保守党に総選挙で敗れたのは4回連続で、保守党が初めて労働党に勝利した選挙区もあった。

  

Reaction Following The Results Of The U.K. General Election

ロンドンの首相官邸に到着したジョンソン首相とパートナーのキャリー・シモンズ氏(13日)

原題:
Johnson Wins Crushing Majority in Election That Upends Britain(抜粋)

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