モデルナ、コロナワクチンの認可申請-米FDA諮問委は17日に検討
Robert Langreth-
新たな分析で重大な安全性問題は浮上せず高い予防効果示される
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196人対象とする分析で有効性は94.1%-暫定結果とほぼ同水準
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米モデルナは新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンの緊急使用許可(EUA)を米食品医薬品局(FDA)に申請した。新たな分析で重大な安全性の問題は浮上せず、コロナに対する高い予防効果が示された。
モデルナの広報担当者は11月30日午後遅くのテキストメッセージで、FDAにEUAの申請書を提出したことを明らかにした。これに先立ち、同社は同日中に米国でEUA、欧州で条件付き製造販売承認(CMA)を申請する予定だと説明していた。
196人を対象とする一次解析で有効性は94.1%と、16日に公表された暫定結果(94.5%)とほぼ同水準だった。臨床試験で重症化が確認された30人はいずれもプラセボ(偽薬)を接種した被験者で、重症化の予防には100%の有効性が示唆されたと、同社は発表文で明らかにした。
この発表でモデルナ株は急伸し、20%高の152.74ドルで終了。年初からは7倍余りになり、時価総額は600億ドル(約6兆2600億円)を超えている。
FDAはこの日、12月17日に開催する諮問委員会の会合で、モデルナのワクチンのデータについて検証を行うと発表した。諮問委はこの1週間前に、米ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発したコロナワクチンについても取り上げる予定だ。
モデルナのステファン・バンセル最高経営責任者(CEO)はインタビューで、ワクチン出荷の準備が既に整っていると述べた。17日のFDA諮問委会合の24-72時間後には認可が下りると見込んでおり、在庫分は全て米連邦政府に送られるとした。年内に2000万回分を米国内で出荷できると見込んでいる。
原題:
Moderna Seeks Clearance for Covid Shot After Strong Results(抜粋)