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米グレーロック、破産法11条適用申請-新興国債券投資ヘッジファンド

  • 運用資産は20年末時点で4億5000万ドル-17年から半分以上減少
  • 新型コロナ感染拡大受けた新興国債券の価格急落が痛手

ヘッジファンドの米グレーロック・キャピタル・アソシエーツは、米連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用をニューヨークの裁判所に申請した。運用成績が3年連続でマイナスとなり、投資家が資金を引き揚げていた。

  デービッド・ステルツァー最高財務責任者(CFO)が署名した1月31日の届け出によれば、この手続きによりグレーロックは債務再編とマンハッタン中心部のオフィス賃貸契約終了が可能になる。

  新興国市場に投資してきたグレーロックの運用資産は2020年末時点で4億5000万ドル(約470億円)と、17年から半分以上減少。新規投資がないことから今年3月末までにさらに1億ドル減ると届け出で説明している。

Greylock Capital Management CEO Hans Humes Interview

ハンス・ヒュームズCEO

  同社はスタッフの数を3年前の21人から9人に削減。ステルツァーCFOは会社更生手続きを経た事業再建に自信を示し、アジャタ・メディラッタ社長のメッセージによると、会社閉鎖の計画はない。

  届け出によれば、ハンス・ヒュームズ最高経営責任者(CEO)が率いるグレーロックは04年創業で、ディストレスト債と高リスクのソブリン債への投資で知られている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が昨年始まり、新興国の債券価格が急落したことが痛手となった。

原題:Greylock Files for Bankruptcy After Losses Spur Withdrawals (3)(抜粋)

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