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【米国市況】S&P500など最高値、景気期待強まる-利回り低下

更新日時

15日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数とダウ工業株30種平均、ナスダック100指数が最高値を更新した。米小売売上高新規失業保険申請件数がともに米経済の回復加速を示唆した。米国債は値上がりし、10年債利回りが2月以来の大幅低下となった。

  • 米国株、S&P500とダウ平均が最高値-銀行株は安い
  • 米長期国債が大幅高-10年債利回りは1.58%に低下
  • ドル指数が続落、米指標好調でリスク選好強まる
  • NY原油先物、小幅高-米景気回復加速の兆候増える
  • 金相場は反発、ドル下落と米国債利回りの低下で

  S&P500種の業種別では、不動産やヘルスケア、テクノロジーが特に値上がりした。一方で銀行株は下落。シティグループバンク・オブ・アメリカが発表した1-3月決算はトレーディング収入が市場予想を上回ったが、国債利回りの低下が銀行株の重しとなった。

  S&P500種は前日比1.1%高の4170.42。ダウ工業株30種平均は305.10ドル(0.9%)高の34035.99ドル。ナスダック総合指数は1.3%上昇。

  資産運用会社ラーナー・グループのマネジングディレクターでパートナーのバネッサ・マルチネス氏は、「新型コロナ禍による約1年のロックダウンの後、消費者は外出して支出する準備ができている」と指摘。「累積需要は相当なものだ」と語った。

  米経済指標が力強い内容になったものの、米国債相場は上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.58%。プリンシパルのチーフストラテジスト、シーマ・シャー氏は、相場が「非常に力強いマクロ経済指標と反対の方向に動いていることは間違いない」と指摘。「単純に最近数カ月の利回り上昇が急激過ぎ、多くの予想よりも速かったことが原因かもしれない」と述べた。

Benchmark U.S. yield falls to the lowest level in about a month

  外国為替市場ではドル指数が続落。米経済指標の好調で投資家のリスク選好が強まった。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。ドルは対円で0.2%安の1ドル=108円76銭。ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.1967ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は、小幅ながら4日続伸。米国で景気回復加速の兆候が増えたことが手掛かり。先週の新規失業保険申請件数は新型コロナウイルス感染がパンデミック(世界的大流行)となって以降で最少。また3月の米小売売上高は10カ月ぶりの大幅増となった。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物5月限は31セント(0.5%)高の1バレル=63.46ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント6月限は36セント上昇し66.94ドル。

Prices steady Thursday after breaking out of a monthlong trading range

  金相場は反発し、2月下旬以来の高値を付けた。ドル下落と米国債利回りの低下を手掛かりに金に買いが入った。

  金スポット価格は一時1.9%高の1オンス=1769.67ドルと、2月26日以来の高値を付けた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、1.8%上昇し1766.80ドルで終了。

原題:Stocks Close at Record Highs; Bond Yields Tumble: Markets Wrap(抜粋)

Treasury Yields Dive to One-Month Low, Defying Strong U.S. Data(抜粋)

Dollar Weakens as Yields Extend Slide; Stocks Rally: Inside G-10(抜粋)

Oil Edges Higher With U.S. Outlook Sustaining Price Breakout(抜粋)

Gold Rises With Soft Dollar, Declining Yields After U.S. Data(抜粋)

(市場関係者のコメントを追加、相場を更新します)
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