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TOPIXは反発、世界経済の力強い回復に期待-自動車や機械が高い

更新日時

東京株式市場でTOPIX(東証株価指数)は反発。経済協力開発機構(OECD)の2021年の世界経済成長予想が新型コロナウイルス感染拡大からの力強い回復を示し、自動車や機械株が上昇。銀行や商社株も高かった。ただ投資家の様子見姿勢も強く、上値を抑えた。

  • TOPIXの終値は前日比3.20ポイント(0.2%)高の1926.18
  • 日経平均株価は45円74銭(0.2%)安の2万8814円34銭
TOPIXの推移

市場関係者の見方

岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジスト

  • 英米市場が休場だったうえ、日本時間で今晩の5月米供給管理協会(ISM)製造業景況指数や週末の雇用統計といった重要な経済指標の発表を控えて投資家は動きづらい
  • OECDの世界経済見通しが上方修正されるなど世界景気の強さを信じて良いという流れができ、きょうの自動車や繊維製品など景気敏感銘柄が上昇
  • ワクチン問題や緊急事態宣言のある日本の経済見通しは下方修正したが、夏から秋口にかけて欧米に追い付くはずだ
  • ただ景気が強くなればインフレ懸念が出るため、経済指標の結果が良くてもポジティブ、ネガティブの両反応がある。当面は気まぐれな相場が続きそうだ

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長

  • 英米が休場で材料不足感があるなか、月末月初のリバランスに需給要因が出ており、月初は機関投資家も動きやすい
  • OECDの世界経済成長予想が上方修正されたことは外需企業の多い日本株にとっては良いと思うが、日本の感染状況が落ち着かないと海外投資家は日本株を買うよりは欧州の方がまだ良いとなる
  • TSMCの日本拠点については悪い話ではなく、イビデン株などが上昇し日経平均の支えになっているが、期待先行である程度短期的な売買の材料にしかならないだろう

東証33業種

上昇率上位鉱業、海運、輸送用機器、繊維製品、金属製品、水産・農林
下落業種鉄鋼、医薬品、情報・通信、サービス業、食料品

背景 

  • OECD、世界成長率予想5.8%に上方修正、急回復で地域格差拡大も-日本は0.1ポイント下方修正
  • TSMCが日本で先端半導体の実装技術開発、旭化成やイビデンと連携
  • きょうのドル・円相場は1ドル=109円40銭台で推移、前日の日本株終値時点は109円74銭
  • 米国市況】ユーロや豪ドルが上昇-株・債券・商品は休場
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