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【欧州市況】株上昇、適温な米雇用統計を好感-イタリア債3週連続高

4日の欧州株は上昇し、ストックス欧州600指数が過去最高値を更新した。米雇用統計は景気回復を巡る楽観を高めると同時に、金融緩和の巻き戻しに対する懸念を和らげた。

  ストックス600指数は前日比0.4%高で取引を終了。業種別ではテクノロジーや鉱業、ヘルスケアが上げを主導した。米国株式市場でも大型のテクノロジー銘柄が上げをけん引している。イタリアのFTSE・MIB指数は2008年10月以来の高値で引けた。

  JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルマーケット担当ストラテジスト、マイク・ベル氏は「労働市場の回復については、経済に懸念が生じるほどの冷え込みはなく、一方で予想以上に早い金融引き締めが必要になるほどの過熱もないというゴルディロックスのシナリオだ。これが株式相場を後押ししている」と指摘した。

European stock investors mull reopenings against inflation woes

  欧州債市場では、イタリア10年債利回りが週間ベースで3週連続の低下。2月以降で最長の利回り低下局面となった。同国についてはフィッチ・レーティングスが4日中に格付けの見直しを発表する。

  米国の非農業部門雇用者数の伸びが市場予想に届かず、ドイツ債と英国債も上昇。6年債と10年債を9日に発行すると発表したポルトガルの国債はアンダーパフォームした。

  来週は欧州中央銀行(ECB)の政策判断発表がある。また、EUは初の「復興債」発行に向け提案依頼書を銀行団に送付した。コメルツ銀行のストラテジストによると、今月14日の週に発行が見込まれる。

主要国債の利回り 
ドイツ10年債利回りは3bp低下してマイナス0.21%
イタリア10年債利回りは3bp低下して0.87%
フランス10年債利回りは2bp低下して0.15%
英10年債利回りは5bp低下して0.80%

ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)

原題:
European Stocks Rise to Record After ‘Goldilocks’ U.S. Jobs Data(抜粋)

Italy Bonds Set Longest Weekly Gain Since Feb; End-of-Day Curves(抜粋)

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