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Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg
Cojp

「ミーム銘柄」が弱気相場入り目前、個人投資家の熱狂衰える中で

  • クローバーやゲームストップなど個人投資家に人気の銘柄が値下がり
  • より標準的なETFや銘柄の買いは持続しているとバンダ・リサーチ

個人投資家の人気銘柄の値動きを示す指標の下落率が、弱気相場入りを示す20%に近い水準に達している。非常に投機的な銘柄を手放し、より安全な投資先を選ぶ傾向が強まっている。

  ブルームバーグが追跡する37の「ミーム銘柄」で構成する指数は8日、2.6%安となり、6月8日の高値からの下落率が20%に迫った。また一時は50日移動平均にも達した。映画館チェーンのAMCエンターテインメント・ホールディングスの株価急伸に投資家が魅了された5月下旬以降、この水準を終値ベースで下回ったことはなかった。

Basket of meme stocks is on the verge of entering a bear market

  同指数はこの1カ月、医療保険のクローバー・ヘルス・インベストメンツやビデオゲーム販売のゲームストップのほか、ワイヤレスソリューションを手掛けるブラックベリー、衣料品会社ネーキッド・ブランド・グループの下げが重しとなっている。この4銘柄はいずれもこの間の値下がり率が25%以上となった。

  新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限を背景にしたデイトレーダーの投資熱が冷めつつある兆しが既にみられている。ゴールドマン・サックスのアナリスト、ウィリアム・ナンス氏は8日、証券会社チャールズ・シュワブの投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた際、個人投資家の株取引が約30%減少したことに言及した。

ミーム銘柄が弱気相場入りする可能性も

出典:ブルームバーグ)

  投機の手段として株式市場を利用してきた一部の個人投資家が痛手を受ける一方、より標準的な上場投資信託(ETF)や銘柄の買いは持続していると、バンダ・リサーチは指摘する。

  同社の共同創業者で調査責任者のエリック・リュー氏は「AMCなど従来のミーム銘柄の買いは落ち着いてきていると明確に見受けられるが、個人の資金フロー全般はここ数週間、かなり順調だ」と語った。

  バンダのデータによると、ナスダック100指数に連動するETF「インベスコQQQトラスト・シリーズ1(QQQ)」 やリチャード・ブランソン氏の宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック・ホールディングス、半導体大手マイクロン・テクノロジーなどがこの1週間に個人投資家から最もよく買われている。

原題:Meme Stocks on Brink of Bear Market as Retail Frenzy Fades (2)
(抜粋)

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