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メルビン、今年前半の運用成績マイナス46%-レディット攻撃に苦戦

  • ヘッジファンドのメルビン、6月の成績はプラス1%程度-関係者
  • 創業者プロトキン氏、大打撃を受けショート手法を修正

ゲイブ・プロトキン氏率いるヘッジファンド、メルビン・キャピタル・マネジメントは2021年前半の運用成績がマイナス46%に落ち込んだ。オンライン掲示板「レディット」に集まる個人投資家からショートポジションを攻撃され、運用成績を好転させることに苦戦した。

  メルビンは1月、ビデオゲーム販売の米ゲームストップや映画館チェーンのAMCエンターテインメント・ホールディングスなどで株価下落を見込んだポジションを取っていたが、これらの銘柄に個人投資家の買いが殺到して厳しい状況に置かれ、同月の運用成績はマイナス53%に悪化していた。事情に詳しい複数の関係者によると、6月の運用成績はプラス1%程度だった。2月にはプラス22%に力強く回復したが、ここ数カ月は失速している。

  ヘッジファンドの動きを注視する人々の間では、大打撃を受けてショート手法を修正したプロトキン氏が積極的なポジションを取ることなく非常に高いリターンをなお記録できるのか疑念が広がっている。メルビンの取引最初の1年は、投資収益の70%がショートによるものだった。

Key Speakers At The Sohn Investment Conference

ゲイブ・プロトキン氏(2019年5月)

  6月1日時点で110億ドル(約1兆2000億円)を運用するメルビンは、1社へのエクスポージャーを制限するため比較的小規模なポジションを取っているとブルームバーグは報じている。プロトキン氏はまた、データサイエンティスト・チームにソーシャルメディアや掲示板を徹底的に調べ、個人投資家が群がる銘柄を探すように指示したという。

  同社の広報担当者はコメントを控えた。

原題:
Melvin Can’t Shake Reddit Attack With 46% Loss in First Half(抜粋)

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