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若い投資家、再び余裕資金で押し目買いも-今年急落後4回も高値更新

  • 「全ての押し目は買われ1、2週間ですぐに利益を生んだ」との見方
  • ETFへの資金流入は今年これまでに4860億ドル-通年記録も突破へ

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)収束後の株式相場高騰がいつか終われば、強気の新興リテール投資家も一緒に撃退されるだろう。

  しかし、リテール投資家が屈服せず、今年これまで4回の急落局面で下値サポートを提供した事実が、少なくとも過去1年の株式市場を特徴づける。S&P500種株価指数は15日以降、約3%下落したが、リテール投資家の熱心な買い意欲が再び形勢を一変させるために十分なのかどうか、それが今の市場で最大の問題だ。

  独立系ロボアドバイザー、ベターメントの行動ファイナンス&投資担当バイスプレジデント、ダン・イーガン氏は「買い集め局面で多くの極めて若い投資家が存在する」と指摘。特により若い投資家は株価急落を買いの好機と捉えており、「余裕資金があれば買い入れに使うだろう」との見方を示す。

  ブルームバーグの集計データによれば、S&P500種は今年に入りこれまで4回、過去最高値を3%下回る水準で終了したが、その後いずれも反発し、再び最高値を更新した。相場上昇を後押ししてきたリテール投資家を押しのけるのがいかに難しいかが分かる。

  チャールズ・シュワブのトレーディング&デリバティブ(金融派生商品)担当バイスプレジデント、ランディー・フレデリック氏は「押し目で買い手は非常に素早く参入し、非常に素早く買った。それが本格的な10%調整が起きなかった理由の一つだ。正直言ってその理由から今回も起きると思えない。全ての押し目は買われ、1、2週間ですぐに利益を生んだ」と分析した。

  上場投資信託(ETF)への資金流入は今年これまで4860億ドル(約53兆円)と、1-7月としては過去最高を記録する勢いで、通年で最も多かった昨年の4970億ドルを上回るのも時間の問題だ。株式ETFへの流入額は7月だけで150億ドルを上回った。

Nasdaq Heading Toward Correction

原題:‘A Lot of Very Young People’ Are Going to Buy the Dip in Stocks(抜粋)

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