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ロビンフッド株、上場初日に急落-小口投資家を呼び込めず

更新日時
  • 終値は公開価格を8.4%下回る、一時12%安まで売り込まれる
  • 公開価格は仮条件レンジの下限、IPO規模は2300億円
Robinhood Users Had Accounts Looted, Say There's No One To Call
Photographer: Gabby Jones/Bloomberg

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ミレニアル世代に人気の株式取引アプリを運営する米ロビンフッド・マーケッツは上場初日の29日、公開価格を8.4%下回る34.82ドルで通常取引を終えた。一時は同12%安まで売り込まれていた。長期成長に必要な小口投資家の資金を呼び込めなかった。

  初値は公開価格と同じ38ドルだった。公開価格は仮条件レンジの下限に設定され、新規株式公開(IPO)規模は21億ドル(約2300億円)だった。

  ブルームバーグの集計データによると、IPO規模がロビンフッドと同水準ないし上回った米企業51社の中で上場初日の8.4%安は最低。2007年にIPOを実施したMFグローバル・ホールディングスの8.2%安を下回った。

  終値に基づく時価総額は290億ドル。従業員のストックオプションなどを含める完全希薄化ベースでは300億ドル強となるが、それでも仮条件レンジの上限に設定した場合の時価総額を下回る。

  「ミーム銘柄」への熱狂で有名になったアプリを運営する同社は、新規発行株式のうち異例に大きな割合を小口投資家に割り当てていた。事情に詳しい関係者によると、当初、小口投資家向けに最大35%確保したが、最終的に20-25%程度となったという。

  ゲームストップやAMCエンターテインメント・ホールディングスなどのミーム銘柄の熱狂を生み出したオンライン掲示板「レディット」でもロビンフッドのIPOを避けるよう勧める投稿が相次いだ。

  パシフィック・ライフ・ファンド・アドバイザーズの資産配分責任者マックス・ゴクマン氏はロビンフッドのIPOについて、「誰も関わりたくないようだ」と指摘。

  小口投資家向けに3分の1を確保したものの「結構です」と断られれば底に穴が開くと語り、「正直言って、彼らが38ドルに設定した時に失敗する可能性が高いと思ったが、これほど悪くなるとは思わなかった」と説明した。

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原題:Robinhood Falls in Debut as Retail Investors Keep Distance (3)Robinhood Has the Worst Debut Ever for IPO of Its Size (1)(抜粋)

(6段落目以降に市場関係者のコメントなどを追加し更新します)
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