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米国債入札に注目、10年債では海外投資家の需要が過去最高

  • 11日の10年債入札では海外勢が、410億ドル中154億ドルを購入
  • 外国の中央銀行が外貨準備をTビルから10年債に移した可能性

今月の米10年国債入札は大成功に終わり、海外投資家の購入が過去最高を記録した。今週の2-7年債入札でも同じ状況になるかトレーダーらは注視するだろう。

  23日に公表された11日の入札結果の内訳によると、外国の公的機関を含む海外投資家への割り当ては、410億ドル(約4兆5000億円)のうち154億ドルと過去最高。38%という割合はここ10年余りで最大だった。

  今月の10年債入札は、1.34%という落札利回りの低さもトレーダーらを驚かせた。落札利回りは直前の既発債利回りを3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)余り下回り、2012年7月以来の大きな価格プレミアムだった。

A Closer Look

10-Year auction allotment statistics show foreign demand at decade high

Source: U.S. Department of the Treasury, Bloomberg

  何が突然の高需要を引き起こしたのかについてはさまざまな説がある。一つは、財務省短期証券(Tビル)の残高減少で外国の中央銀行が外貨準備をより長期の米国債に移そうとしたというもの。

  もう一つは、中国の外貨準備高が7月に15年以来の規模に膨らんだため中国当局が米国債を購入したという説。連邦準備制度のレポファシリティーの微調整も一因との説もある。

  今週は24日に600億ドルの2年債、25日に610億ドルの5年債、26日には620億ドルの7年債の入札が予定され、それらの需要パターンからさらなる手掛かりが得られるかもしれない。

原題:
Treasury Sales Under Scrutiny as Foreign Demand Rises to Record(抜粋)

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