S&P500種が終盤に下げ幅縮小、背景には先物市場での熱狂的な取引
Lu Wang (News)-
オプション取引もS&P500の下げ幅縮小に寄与したとみられている
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機関投資家の押し目買いが入った可能性-コーナーストーン・マクロ
米国株は20日午後遅くに下げ幅を縮小したが、それは熱狂的な先物取引の中で起きた。
【米国市況】S&P500種が5月来の大幅安、終盤には押し目買い
ブルームバーグ集計のデータによると、ニューヨーク市場では現地午後4時までの30分間の売買高が32万枚余りとなった。これは過去4時間における30分平均の3倍近い水準だ。
JPモルガン・チェースのマルコ・コラノビッチ氏らストラテジストは、世界経済の回復が勢いを増す見通しであるため、午後遅くの相場下落は買いの好機だとの見方を示した。一方、S&P500種の1日物プットオプション(売る権利)に殺到したオプショントレーダーが、これらのポジションを手じまいしたため、市場への圧力が取り除かれた。同様のことがS&P500種に連動する最大の上場投資信託(ETF)、SPDR・S&P500(SPY)のオプションでも起きた。
コーナーストーン・マクロのオプション責任者ダニー・カーシュ氏は「複数の銀行が今が買いの好機だと勧めたため、機関投資家の押し目買いが入った可能性がある。また、午前中に買われ、取引終了までに売られたS&P500種とSPYの1日物プットが終盤のラリーに寄与したと思われる」と指摘した。
ブルームバーグ集計データによると、この日取引されたSPYのプットは約530万枚と、昨年6月以来の大きさだった。
しかし、需要が高かったのはプットだけではない。SPYのコールは売買高が390万枚前後と、3カ月平均の2倍以上だった。これは、一部投資家が売りは一時的と賭けていたことを示唆する。
RBCキャピタル・マーケッツのストラテジスト、エイミー・ウー・シルバーマン氏はヘッジ戦略のおかげで売り局面で利益が出たトレーダーがポジションを手じまって利益を確定後、コール取引で強気に転じたと指摘した。
原題:
S&P 500’s Late Bounce Came on Extreme Volume in Futures Market(抜粋)