【米国市況】ハイテク売りでナスダック大幅安-ドル安、商品高
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4日の米株式相場は反落。インフレ高止まりへの警戒が再燃し、テクノロジー株が売りを浴びた。
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S&P500種株価指数は100日移動平均を割り込み、ナスダック100指数は2%余り下落。アマゾン・ドット・コムやフェイスブックなどの高成長ハイテク銘柄の下げが目立った。米メルクの経口抗ウイルス薬の有効性を示す臨床試験結果を受け、ワクチン開発各社の株が売られた。エネルギー関連株は原油相場につれ高となった。
S&P500種は前週末比1.3%安の4300.46。ダウ工業株30種平均は323.54ドル(0.9%)安の34002.92ドル。ナスダック総合指数は2.1%低下。
米金融当局による資産購入の縮小に投資家が身構える中で懸念材料は増え、世界市場の地合いはリスクオフに転じた。ドイツ銀行のストラテジスト、ジム・リード氏は市場は現在「山積みの懸念材料を乗り越えようとしている」とリポートで指摘。「エネルギー危機やサプライチェーン問題、インフレ高進、景気減速の兆候に加えて、スタグフレーションも話題になっている」と語った。
米国債相場は下落。ニューヨーク時間午後4時50分現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.48%。バイデン米大統領は連邦債務が上限を突破するリスクを警告した。
外国為替市場ではドルが全面安。米国債利回りの上昇や原油高、株安がドルを押し下げた。一方、カナダなど石油資源国の通貨は堅調。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が、緩やかな供給拡大ペースの維持で合意したことに支えられた。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下と、3営業日続落。ドルは対円で0.1%安の1ドル=110円93銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.1619ドル。
ニューヨーク原油先物相場は大幅に続伸し、2014年以来の高値となった。OPECプラスは多くの予想に反し、供給量を漸進的に増やす計画を維持することで合意した。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、天然ガス不足がすでに石油需要を押し上げているとの見解を示した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は1.74ドル(2.3%)高の1バレル=77.62ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は1.98ドル高の81.26ドル。
ニューヨーク金先物相場は続伸。ドルの続落を背景に、一時の下げを埋めた。エネルギー危機が高インフレと成長減速をもたらすとの懸念が広がり、投資避難先としての金需要が強まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前週末比0.5%高の1オンス=1767.60ドルで終了。
原題:Nasdaq Falls 2% as Tech Selloff Batters Indexes: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Slips as Risks Intensify; Loonie Up on Oil: Inside G-10(抜粋)
Oil Surges to Highest Since 2014 as OPEC Maintains Supply Hike(抜粋)
Gold Gains With Weaker Dollar as Traders Weigh Inflation, Growth(抜粋)