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英中銀の12月利上げ、短期金融市場織り込む-インフレ懸念強まる

更新日時
  • 12月のMPCでの0.25ポイント利上げが一時織り込まれた
  • 英国債相場は全面安-10年債利回りは一時1.22%に上昇

イングランド銀行(英中央銀行)の年内利上げを短期金融市場が織り込みつつある。インフレ見通しを巡る懸念が強まっている。

  ポンドの翌日物指数スワップによれば、11日の短期金融市場では一時、英中銀が12月に開く金融政策委員会(MPC)での0.25ポイント利上げが織り込まれた。その後は0.18ポイント程度の利上げを示す水準となっている。現在の英政策金利は0.1%。

  MPCで最強硬派の一人であるソーンダース委員は9日公表された発言で、市場が従来想定よりも早期の利上げを織り込んだのは適切との考えを示唆。この数時間前にはベイリー総裁が、政策当局が行動しなければ「非常に有害な」インフレが続く可能性があると警告していた。

英中銀、ベイリー総裁とソーンダース氏がインフレ懸念-対応必要と認識

Traders bet BOE hikes to start in December, taking key rate to 0.75% by August
 
 

  英中銀は「インフレが信じるに足る性質のものであると懸念している様子だ」とバンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチの英国担当チーフエコノミスト、ロバート・ウッド氏は指摘し、後手に回って大幅な利上げを強いられたくはないため「早期に利上げ」するだろうと予想した。BofAは市場予想と同じく12月に0.15ポイント、来年2月に追加で0.25ポイントの利上げがあるとみている。

BOE Michael Saunders
ソーンダース委員
 

  市場では、来年8月までに政策金利がさらに0.25ポイント引き上げられ、0.75%になると見込まれている。

  この日の英国債相場は全面安となっており、指標の10年債利回りは一時1.22%に上昇し、2019年5月以来の高水準に達した。

  ポンドは1ポンド=1.3674ドルと2週間ぶりの高値。

原題:Traders Bet BOE Will Raise Rates This Year Amid Hawkish Signals

(市場の金利見通しなど第3-第5段落を挿入し更新します)
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