キャリー取引が急速に復活、年間リターンは2016年以来で最大にも
Robert Fullem、Brody Ford外国為替市場でキャリー取引が急速に復活している。商品価格の急騰や低ボラティリティー、金融政策の引き締めに動く中央銀行が増えていることが背景にある。
金利がまだ低い国の通貨で借り入れた資金を利回りの高い国・地域の資産に投資するキャリー取引は、5年ぶりの大きな利益を生み出している。
主要10通貨を対象としたブルームバーグ累積FXキャリー取引指数の過去2カ月のリターンは3.6%。これにより年初来リターンは8%を超え、年間ベースでは2016年以来で最大となる勢いだ。同指数は利回りが最も低い3通貨で借り入れた資金での、利回りが最も高い3カ国・地域への投資リターンを追跡する。
スコシアバンクのチーフ為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は、最近最も良い成績を上げている戦略2つのうちの1つがキャリーだと指摘。「キャリーは落ち着いた、ボラティリティーが低い環境で成果を発揮する。あらゆる中銀の刺激策が講じられてきたこれまでが、まさにその状況だ」と述べた。
主要10通貨で過去3カ月に最も利回りが高かったのはノルウェー・クローネとニュージーランド・ドル、カナダ・ドルだった。
原題:
Carry Trade Comes Surging Back With Biggest Gains Since 2016 (1)(抜粋)
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