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日本株は大幅反落、新たなコロナ変異株で景気先行き懸念-ほぼ全面安

更新日時

東京株式相場は大幅に反落。TOPIXと日経平均株価はともに、ほぼ1カ月ぶりに心理的な節目を割り込んだ。南アフリカ共和国で調査されている新型コロナウイルスの新たな変異株の感染が広がる不安から、経済活動の停滞を懸念した売りが強まった。感染拡大が悪影響を与える業種や景気敏感業種を中心に東証全33業種が下落。東証1部銘柄は約9割が値下がりし、ほぼ全面安となった。

  • TOPIXの終値は前日比2%安の1984.98
    • 下落率は10月1日以来の大きさ
    • 終値の2000割れは、10月28日以来
  • 日経平均は2.5%安の2万8751円62銭
    • 下落率は6月21日以来の大きさ
    • 2万9000円割れは、10月29日以来

市場関係者の見方

りそなアセットマネジメントの黒瀬浩一チーフ・ストラテジスト

  • 投資家はリスク回避するためのヘッジ売りや利益確定売りにいったん動いた
  • 今回のコロナ変異株がどの程度影響を与えるかの結論が出るにはまだ時間がかかるとの見方が広がった
  • 世界的な株安の流れになった時は、日本株の下落率が大きくなりやすい。海外の一部には岸田政権が掲げる新しい資本主義の政策に対する疑念があるからだ

三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト

  • 足元で欧州や米国で新型コロナウイルスの感染者が増えている状況だったため、新たな変異株がそこに加われば感染が一気に広がるのではないかという警戒がある
  • 外国為替が円高に大きく振れ、日経平均先物に売りが集中。連動して現物株も下げているような状況

東証33業種

下落率上位空運、不動産、陸運、非鉄金属、情報・通信、化学、鉄鋼
上昇率上位なし

背景

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