米雇用コスト指数、過去最大の上昇-インフレ懸念さらに深まる
Reade Pickert
更新日時
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1-3月は前期比1.4%上昇、前年同期比では4.5%上昇
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賃金・給与は過去最大の前年比4.7%上昇、諸手当は4.1%増
米国の雇用コストは今年最初の3カ月に予想を上回って上昇し、四半期の伸びとしては統計上最大となった。根強いインフレへの懸念が高まり、米金融当局に政策引き締めの強化を迫るとみられている。
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1-3月は製造業とサービスを含む幅広い業種で報酬が増加した。
非軍人労働者の賃金・給与は前年比4.7%上昇し、これも統計上の最高記録。諸手当は4.1%増加。政府部門を除いた民間部門の賃金・給与は5%伸びた。
雇用コストが健全な伸びを続けていることは、インフレ形成で賃金上昇が重要な要素であることを浮き彫りにしている。この状況が持続すれば、米金融当局にはより積極的なアプローチを求める圧力が続く。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は3月、現在の賃金上昇ペースは2%のインフレ目標と整合しないと述べていた。
ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、アナ・ウォン氏は「生産性の向上が加速せず、賃金の伸びが減速しなければ、市場が現在織り込んでいる300ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)程度の利上げを上回る金融引き締めが米金融当局で必要になる可能性は高い」と分析した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:Employment Costs Surge Most Ever, Stoking U.S. Inflation Concern(抜粋)
(最終段落にブルームバーグ・エコノミクスのコメントを加えます)
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