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全ての資産から投資家脱出、「本物の降伏」のシグナル-BofA

更新日時
  • 11日までの週にテクノロジー株から1400億円流出、今年最大
  • 極端なリスクオフ、株や債券、MMF、金から資金引き揚げ
Traders work on the floor of the New York Stock Exchange.

Traders work on the floor of the New York Stock Exchange.

Photographer: Bloomberg/Bloomberg

投資家は極端なリスクオフムードの中で株式、債券、マネー・マーケット・ファンド(MMF)、金などあらゆる資産クラスから資金を引き揚げたと、バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストがEPFRグローバルのデータを引用して指摘した。

  BofAによると、5月11日までの週にはアップルを含めテクノロジー株から今年最大の11億ドル(約1400億円)が流出した。流出規模は金融株の26億ドルに次いで大きかった。

  マイケル・ハートネット氏らストラテジストは「脱出が始まった」とした上で、「本物の降伏とは、投資家が選好している資産を売ることだ」として、アップルと大手テクノロジー株、プライベートエクイティー(PE、未公開株)、ドルを挙げた。暗号資産(仮想通貨)と投機的なテクノロジー株の下落は今やインターネットバブル崩壊や世界金融危機に匹敵すると指摘した。

  アップル株は今週だけで10%近く下落し、弱気相場入りした。

Nasdaq 100 set for longest streak of weekly losses since 2012
 
 

  BofAが引用したEPFRグローバルのデータによれば、11日までの週に株式からは62億ドルが流出。債券は114億ドル、MMFは197億ドル、金からは18億ドルがそれぞれ流出した。

  株式の中では新興市場株から44億ドルが流出し、2020年6月以降で最大。素材株も今年初めての流出を記録した。米成長株からは27億ドルが流出した一方、米大型株は67億ドルの流入だった。

  債券では投資適格級とハイイールド債、新興市場債の合計で193億ドルが流出し、20年4月以来の流出規模だった。一方、米国債は同年3月以来となる115億ドルの大幅な流入となった。

 

原題:BofA Strategists Say Investor Exodus Signals ‘True Capitulation’、Money Poured Out of All Asset Classes in Risk-Off Week: BofA(抜粋)

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