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欧州とロシアの天然ガス巡る争い激化-ドイツにも一部供給停止

  • オランダとデンマーク向けに加えシェル契約の独供給を停止
  • シェルとデンマークのオーステッドはルーブル建て支払いを拒否

ロシアは欧州向けガス供給停止の対象を拡大した。制裁や禁輸を進める西側諸国に対抗する武器として再びエネルギーを利用するとともに、欧州分断を図った。

  ロシアの国営天然ガス企業ガスプロムは今週、オランダとデンマーク向けのガス供給を停止。さらにドイツ向けの小規模契約に基づくガス供給も停止すると発表して市場を驚かせた。デンマークのオーステッドと、独向け小規模契約を結んでいたシェルはロシアが求めているルーブル建ての支払いを拒否していた。

  ウクライナ侵攻への制裁措置として欧州連合(EU)がこれまでで最も厳しい対ロシア禁輸措置に動く中、ロシアは引き続きEUのガス市場で支配的な地位を維持している。

  ロシアは数カ月前からガスのルーブル建て支払いを求め、欧州分断の火種をまいてきた。ポーランドやブルガリアなど一部の国はロシアの要求をはねつけ、最初にガス供給を停止されたが、イタリアのエネルギー大手ENIやドイツのウニパーなどは制裁に違反することなくロシアの要求に応じる方法を探り、供給停止を免れている。

Share of natural gas imports coming from Russia, 2020

Source: Eurostat, U.S. Energy Information Administration

Note: Data for 2020 are not available for the U.K. and Bosnia-Herzegovina, 2019 data are shown in those countries. Norway imported 10 million cubic meters of gas from Russia in 2020, but as a net exporter is not dependent on Russian imports

原題:

Gas Wars Deepen as Russia Curbs Supplies to More European Buyers(抜粋)

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