OPECプラス、「微々たる」供給増でバイデン氏の圧力に回答
Salma El Wardany、Grant Smith
更新日時
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9月の供給、日量わずか10万バレルの拡大に-3日に閣僚級会合
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「考慮する必要がある不確実性」のため、慎重な決断に-ロシア
原油増産を求めたバイデン米大統領の外交努力に対し、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は記録的な小幅供給増で応じた。
バイデン米大統領、サウジ皇太子と初会談も石油増産の確約得られず
OPECプラスは3日の閣僚級会合で9月の供給を日量わずか10万バレル引き上げることで合意した。ここ数カ月間と比べて拡大ペースは大幅な減速となる。
OPECプラスは供給の拡大分をメンバー国に割り当てるが、増産能力があるのはサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)だけで、増産の履行は極めてわずかにとどまる可能性が高い。OPECプラスは7、8月分については日量60万バレル超の供給拡大を約束していた。
ホワイトハウスの元エネルギー担当高官で、現在は米エネルギーコンサルタント会社ラピダン・エナジー・アドバイザーズの社長を務めるボブ・マクナリー氏は、「絶対値で1986年以来の低水準、伸び率で過去最低という今回の微々たる供給拡大は、世界の均衡から見ると雑音でしかない」と述べ、「ガソリン価格の低下が続けば、ホワイトハウスはその功績を主張するだろう」と続けた。
ロシアのエネルギー問題を担当するノバク副首相は国営ロシア24テレビとのインタビューで、新型コロナウイルスの変異株やロシア産原油に対する制限措置など、「市場には考慮する必要がある不確実性がある」と述べ、「従って今回は慎重な決断になった」と説明した。
原題:OPEC+ Answers Biden’s Diplomacy With ‘Minuscule’ Output Hike (3)
(抜粋)
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