スマートウォッチにはスマートフォンの通知や、電子マネー決済、ヘルスモニタリングなどの便利な機能が搭載されています。身に着けることでより快適な生活になったり、健康を意識できたりすることも。
種類が豊富で迷ってしまいますが、今回は、コスパが良いと評判の「Amazfit(アマズフィット)」のスマートウォッチを紹介します。
実際に使用したのは、「Amazfit Band 7」「Amazfit Bip 3」「Amazfit GTS 4 Mini」の3機です。それぞれの特徴やどんな人におすすめなのか紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
Fav-Log編集部員として雑誌・書籍や生活家電、キッチン用品などを担当。大学卒業後はテクノロジー関連の専門誌の記者や経済系メディアの記者・編集者として働く一方で、私生活では何とか2児の母をやっています。10年以上クラシックバレエをやりながら、チアダンス部に所属するなど踊り続けてきましたが、いまはチアダンスを習う子供の応援が趣味。また読書も趣味で、好きなジャンルはハードボイルド。大沢在昌作品は見逃しません。愛車はホンダ・フリード。
Amazfitは、Zepp Health Corporation(ゼップ ヘルス コーポレーション)が展開しているスマートウェアラブルデバイスのブランド。スマートウォッチ・バンドの他に、完全ワイヤレスイヤフォンやスマートトレッドミル、スマート体組成計、スポーツギアなどを展開しています。
スマートウォッチはリーズナブルな価格帯でありながらロングバッテリーのモデルが多く、初心者でも使いやすい操作性の高さなどが特徴で、「コスパが良い」との評価が多いです。
パッケージには基本的にウォッチ本体とバンド、専用の充電ケーブル、ユーザーマニュアルが入っています。また自身のスマートフォンに「Zeppアプリ」をインストールすることで、スマートフォン上でウォッチの設定や活動ログの詳しいデータの閲覧・分析などが可能です。
またAmazfitのスマートウォッチの魅力といえば、健康評価システム「PAI」です。PAIとは、ユーザーのプロフィールや日常生活のさまざまなアクティビティから健康を評価するシステムで、7日間トータルスコアを100以上に維持できれば、生活習慣病のリスクを軽減できることが実証されています(出典:Amazfit)。
PAIはウォッチ上ですぐに確認でき、Zeppアプリ上ではどんな運動をどれくらい行えば数値を上げることができるのか、具体的な提案をしてくれます。そのため、いま以上に健康を意識した生活を送れるでしょう。
Amazfit Band 7は9月に発売されたモデルで、販売価格は7980円(税込、以下同)とリーズナブル。それでいて最大18日間(標準的な使用時)のロングバッテリーで、従来モデルのBand 5よりもディスプレイの大型化を実現したスマートウォッチ・スマートバンドです。
筆者は1週間ほど使用してみましたが、やはりAOD(常時表示)に対応している点や、ヘルスケア周りの計測をすべてオンにして使っても約1週間は持つロングバッテリーが魅力だといえます。さらにスポーツモードが120種類もあるので、さまざまな運動をやってみたい人にぴったりのモデルです。
運動検出機能があるのも非常に便利でした。検出可能な運動は「走る」「ウォーキング」「エリプティカルマシン(有酸素運動マシン)」「ローイングマシン」の4つがあるので、毎日ランニングやウォーキングをする人にとっては使いやすいでしょう。
使用していて気になったのは、LINEの通知には対応していますが、返信には非対応な点です。またAmazfitのスマートウォッチ全体にいえることですが、カレンダーはスマートフォンのカレンダーと同期するので、Googleカレンダーには対応していません。そして、運動中の画面表示が物足りない点も挙げられます。
運動中のメイン画面には、運動時間とカロリー消費、心拍数、バッテリー残量が表示されています。右にスワイプすると音楽コントロール、左にスワイプすると運動の停止や終了を入力できます。ただ時刻や天気を確認したい場合は、その都度運動を一旦終了しなければなりません。
しかし、1.47インチの有機ELディスプレイを搭載しているだけあって視認性は高く、音声アシスタントサービス「Alexa(アレクサ)」にも対応しています。この価格帯で十分すぎる機能を搭載しているといえます。
7月に発売されたAmazfit Bip 3は、スマートウォッチのエントリーモデルとして必要な機能を備えており、初めてでも使いやすいのが大きな特徴です。公式通販サイトでの販売価格は9900円とお手頃でありながら、1.69インチの大型カラーディスプレイが見やすく、9.65mmと薄いボディが魅力。
初めて身に着けたときに感じたのが、「とにかく薄い!」ということ。邪魔に感じることがほとんどなく、軽量で、シリコーンストラップのマットな質感も快適でした。またディスプレイが1.69インチと大型なのも使いやすいポイント。初めてのスマートウォッチだと手こずることもあると思うので、画面が大きいと助かりますね。
また側面に物理ボタンがあるのも便利です。運動中に物理ボタンを長押しすると運動を終了できるなど、使い勝手がさらにアップしているイメージです。
Bip 3シリーズにはBip 3の他に、上位モデルの「Amazfit Bip 3 Pro」があります。その大きな違いはGPSを搭載しているか否かです。Bip 3でルート計測する場合は、スマートフォンでZeppアプリを開く必要があります。実際にウォーキングをしてみましたが、しっかりとルートを測定できていました。あまりルート情報にこだわりがなければBip 3で問題ないといえます。
気になった点は、液晶ディスプレイをどう評価するかということでしょう。昨今のスマートウォッチは有機ELディスプレイを搭載しているものが増えているので、画質の粗さが気になる人はいるかもしれません。とはいえ、カラーで大画面ディスプレイなので、見づらいということはありません。
また液晶ということでAODには非対応ですし、運動の自動検出機能もありませんでした。通知機能についても、LINEの通知をウォッチで確認できますが、現時点で返信には非対応です。その点が気にならないという人、初めてスマートウォッチを購入するという人には、コスパの良い使いやすいモデルといえます。
8月に発売されたAmazfit GTS 4 Miniは、1.65インチの有機ELディスプレイと、厚さ9.1mmで重さ19gと軽量なボディ、そしてロングバッテリーが魅力のモデルです。販売価格は1万6800円とこの記事内では高価となりますが、その分高機能でデザイン性も優れています。
まずデザインですが、ディスプレイのエッジカットや物理ボタンのAmazfitのロゴなど、細部までこだわっており上品さがあります。またバッテリー容量は270mAhと大容量で、標準的な使用でのバッテリー持続時間は最大15日間と長いのもうれしいポイントです。
さらに5衛星測位システム(GPS、GLONASS、GALILEO、BDS、QZSS)を搭載しているので、高精度のルート計測も可能。もちろんAODにも対応しています。有機ELディスプレイを搭載しているので、ウォッチ上できれいなグラフデータを確認できるのは非常に便利でした。
スポーツモードについても120種類以上と豊富で、7種類の運動の自動検出も可能。またZeppアプリ上のアプリストアから機能を追加できるのもうれしいポイントです。
気になった点はあまりありませんが、強いて挙げるなら運動メニューの表示とLINEの返信非対応な点です。
運動メニューが多く、ランニングやウォーキングなどの7種類の運動意外は手動で設定するので少し手間に感じました。Band 7では、よく使用する運動メニューが自動で上位表示されていましたが、GTS 4 Miniではそのような機能はないようでした。ただ、この運動の選択メニューの表示順位も設定で変更可能です。一度設定してしまえば、その後の使用には支障はありませんでした。
視認性が高く、健康・運動機能が豊富で、物理ボタンなどが使いやすいGTS 4 Mini。これだけの機能が備わって、1万円台というのが驚きのモデルです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.