福島県鮫川村に移住・岩佐汐里さん 9月から酪農経営 就農計画認定、「身近な牧場に」

宗田村長から認定書を受けた岩佐さん(左)

 昨年12月に福島県鮫川村に移住した岩佐汐里さん(31)=神奈川県茅ケ崎市出身=は9月から村内で酪農経営を始める。5年後には乳用牛20頭の搾乳と年間所得200万円以上を目指す。1日、村役場で青年等就農計画認定書交付式が行われた。

 廃業した酪農家の牛舎と堆肥舎を借り受け、10頭の乳用牛を購入する。牛の健康と幸福を実現できる環境をつくり、疫病や事故を最小限にし、安定した乳生産の実現と持続可能な酪農経営に取り組む。

 岩佐さんは日大生物資源科学部卒。大学生の時、北海道での酪農実習で酪農の魅力に触れ、生涯を牛とともに生きたいと思い酪農家を志した。農家の減少や大規模化が進む中、小規模酪農を持続し、乳生産だけでない牛の魅力を多くの人に知ってもらいたいと考えるようになった。

 交付式では、宗田雅之村長が岩佐さんに認定書を手渡し、「村としても最大限支援していく」と述べた。岩佐さんは「村民にとって身近な牧場にしたい」と意気込んだ。

(県南版)

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