2019年の大相撲は混戦模様から始まる。
18年は白鵬(33)が優勝1回、4場所休場(全休2場所)。2回優勝した鶴竜(33)も、2場所休場(全休1場所)。稀勢の里(32)に至っては、皆勤はわずか1場所。3横綱とも30代中盤に差し掛かろうとしており、衰えが隠せない。
初場所は栃ノ心(31)、名古屋場所は御嶽海(25)、九州場所は貴景勝(22)と3人の初優勝力士が誕生。これは01年(初場所武双山、春場所貴闘力、夏場所魁皇)以来17年ぶりだった。阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「いいことですね。新しい力がドンドン出てきて、若者が割って入るのは、相撲界にとって素晴らしい」と歓迎する。
初土俵から4年で賜杯を抱いた貴景勝には大関取りの期待がかかるが、本人は「まだまだ顔じゃない(分不相応)。来場所は白星黒星じゃなくて、質を高められたらいい」と慎重だ。
大関以上で唯一の20代の高安(28)も、決して若くはない。18年は九州場所で千秋楽に敗れ賜杯は逃すなど、優勝次点が3場所もあった。兄弟子だった西岩親方(元関脇若の里)は「上位陣で自分だけ優勝していない。その悔しさはあるでしょう」と心中を察するが、主役交代の波に乗り遅れてはいられない。19年に大関、横綱に駆け上がるのは誰か。