オランダのテクニカルアーティストNils Bakker氏は、Unreal Engine 5を用いた技術デモ映像を公開しました。
現実と同じ世界を自由に飛べる夢のような体験
公開された映像では紙飛行機が飛ぶ技術デモが紹介。手紙型の入力欄で「Take me to」に続けていきたい場所を入力すると、その場所へワープするというものになっています。その入力内容は「グランドキャニオン」「ニューヨーク」のように具体的なものだけでなく、「ヨーロッパで最高のサッカーチーム」「地球で最もきれいな場所」などのようにあいまいなものでも適当な場所(映像中ではそれぞれ「スペインのバルセロナ」「イタリアのローマ」)へとワープできるようです。
また紙飛行機の飛ぶ場所は驚くことに現実を元に生成されており、世界の様々な場所を自由に飛ぶという夢のような技術デモとなっています。
Photorealistic 3D TilesとChatGPTで実現
本技術デモは上記のようにUnreal Engine 5で制作されたものですが、入力内容から目的地を得る仕組みにはChatGPT APIを利用しているとのこと。その際には目的地の座標や都市名だけでなく、観光案内のような興味深い事実も取得されています。
そして肝心の仮想世界は現地時間5月11日に発表されて試験的にリリースされたばかりの「Photorealistic 3D Tiles」を利用しているとのことです。Map Tiles APIを通して利用できる「Photorealistic 3D Tiles」では、49カ国の2,500都市以上の場所を3D生成できるとされています。
なんと1週間で制作したということや、ワープ時視覚効果で遷移プロセスを隠していること、また地面に衝突せず目的地もよく見えるスポーン位置などについても語られている技術デモの紹介はこちらで確認できます。