三菱重工浦和・清家貴子が国内男女プロ新10戦連続ゴール「苦しみから解放されました」

スポーツ報知
後半29分、自身10戦連続ゴールとなるチーム3点目を決めて喜ぶ清家貴子(中央)(写真提供:WEリーグ)

◆WEリーグ第16節 マイナビ仙台0―3三菱重工浦和(21日・ユアテックスタジアム仙台)

 三菱重工浦和のなでしこジャパンMF清家貴子(27)がマイナビ仙台戦(ユアスタ)で2―0の後半29分に、自身のリーグ記録を更新する10試合連続ゴールを決めた。日本のプロサッカーリーグで10戦連発は、男女を通じた新記録となった。

 清家が重圧をはじき飛ばすゴールを決めた。後半29分、右サイドを高速ドリブルで駆け上がると、そのままシュートを放ちネットを揺らした。「苦しみから解放されました」もみくちゃにされ、大喜びの後にホッとした表情を浮かべた。

 11日になでしこジャパンの米国遠征から帰国したばかり。前節から中2日での3連戦で疲労もたまっている。前半アディショナルタイムにはPKを失敗した。「体は重かった。チャンスを外すごとに気持ちの面すごい重くなって。本当に今までにないくらい苦しかった」。支えてくれたのはチームメートだった。ハーフタイム、励ましを受け「この仲間たちのために走りたい」と奮起し偉業を達成した。

 かつて対戦相手のGKとして経験したことがある元なでしこジャパン海堀あゆみさんは清家のすごさについて「ドリブルの勢いからそのままシュートを放てる。普通の人ならスピードが落ちるけれど、彼女は落ちない」と話す。この日生まれたゴールは、まさに得意な形からだった。

 日本のプロサッカーリーグではJ1でサリナス(横浜M)が1997年から98年に8戦連続ゴール。J3では岸田和人(山口)が15年に9戦連続ゴールをマークしていたが、10戦連続はいなかった。海外では、レバンドフスキ(バイエルン)が19年にドイツで11戦連続ゴールを決めている。

 チームは快勝し、WEリーグ連覇に大きく前進した。次節はホーム・浦和駒場スタジアムでの27日・広島戦。「残り5試合(全部)勝てば優勝なので。そこに向けてもう一つギアを上げていければと思います。その上で得点というのがついてきたらいいな」WEリーグの勢いをそのままに、清家がパリ五輪メンバー入りをつかみ取る。

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