【女子野球】マドンナジャパン候補が練習試合でアピール それぞれの日の丸への思い

スポーツ報知
巨人の選手が巨人を追う珍しいシーンも。10回、二・三塁間に挟んだ巨人・金満梨々那(右)をアウトにする日本代表候補で巨人から参加した中村柚葉(カメラ・軍司 敦史)

 7月にカナダで開催される第9回女子野球W杯最終ステージ(S)で7連覇を狙う侍ジャパン女子代表「マドンナジャパン」が21日、都内で選手選考のための練習試合を巨人女子チームと行った。

 参加した候補選手19人は、昨年9月に行われた1次ラウンド(R)出場選手20人とは違う新たに招集された選手で、39人の中から最終的に登録メンバー20人に絞り込まれる。代表復活をねらう選手や、初めての日の丸にかける選手がそれぞれの思いを胸にプレーした。中島梨紗監督は「若い選手にも上手な選手がたくさんいました。必死さが伝わってきて、これから選考が悩ましい」と振り返った。

 初招集された中村柚葉(巨人)は4打数3安打、二塁打と三塁打を放つなど結果を残した。1併殺を悔やんだが「高校の頃から目指してきた場所に、やっと一歩踏み出せた。すごく緊張しました。こんなトップレベルに混ぜてもらい、今後の野球人生に生きると思う」と目を輝かせた。同じく巨人から招集された長田朱也香は、三塁、一塁、右翼、捕手に入ってユーティリティー性をみせ「バッティングはまあまあでしたが、いろいろな所を守れてアピールできました。すごく刺激になりました」と語った。

 代表経験を持ちながら、1次Rメンバーから外れた選手もアピールした。16年のW杯に高校生として選出、2大会に出場した清水美佑(巨人)にとって代表は「初めて、野球を続けたいと思った場所」という。18年大会では思うような結果が出ず、それまで何となく続けていた野球に強い意志を持つようになった。しかしそれから代表とは縁が無く「あのユニホームをもう1回着るのは自分の中で大きな目標。ラストチャンスだと思って臨みました。今の実力は出せたかな」と振り返った。当時より10キロ球速が上がり、変化球も3つ増えたが「日本の女子野球全体がパワーアップしている。これで無理ならしょうがない」と語る。18年大会以来の出場を狙う阿部希(エイジェック)も、1三塁打と意地をみせ「自分のレベルを上げる場所。また日の丸を背負って戦いたかった。緊張があるし、その中でまたプレーできたらいいな」と望んだ。

 清水優花(西武ライオンズレディース)は20年大会メンバーに選ばれたものの、大会がコロナ禍で中止となった「幻のメンバー」。ユニホームに袖を通していないだけでなく、集合もオンラインで顔も合わせられなかった。売りの走塁や守備範囲の広さは3年前より向上していて、この日は快音は聞かれなかったが「持ち味は出せたかな。1度もユニホーム着たことが無かったので、着たい」と朗報を待つ。

 中島監督は、選考ポイントについて「去年のメンバーの力は大きいので、ケガや調子が上がらない時に同じパフォーマンスを出せる選手。複数ポジションできるのもアドバンテージだと思います」と語るが、新たに何人を選ぶか詳細は明言しなかった。5月下旬に強化合宿を行い、本番に臨む。

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