返り咲き福間香奈女流名人の就位式 「『待ってたよ』が励みに」 花束贈呈につるの剛士

スポーツ報知
トロフィーを受け取り笑顔の福間香奈女流名人(カメラ・小林 泰斗)

 将棋の第50期岡田美術館杯女流名人戦でタイトルを奪取した福間香奈女流名人=清麗、女流王座、女流王位、倉敷藤花=の就位式(主催=報知新聞社・日本将棋連盟、特別協賛=(株)ユニバーサルエンターテインメント)が22日、東京・千代田区「ザ・キャピトルホテル東急」で行われた。

 福間は今年1~2月、西山朋佳女流三冠に挑戦した五番勝負を3勝1敗で制し、3期ぶりに女流名人位を奪還した。福間は女流名人12連覇の実績を持つが、番勝負登場は2期ぶりだった。「節目の年に挑戦者として対局できることを幸せに思っていました。関係者の皆さまが『待っていたよ』と言ってくださったことがすごく励みになった。自分の力を出し切り、結果も出すことができ、皆さまとこうしてまたお会いすることができ、うれしく思っています」と、和服姿で晴れやかな表情を見せた。

 花束贈呈には将棋親善大使のつるの剛士が駆けつけ、「福間香奈女流名人就位おめでとうございます!指輪がぴかりしてて…いいですね」と笑顔を見せると、1月に結婚を発表した福間も照れ笑いを浮かべた。

 つるのは日本将棋連盟100年と女流棋士発足50周年が重なる将棋界のアニバーサリーイヤーについて触れ、現在進行中の新会館建設についても「私事ですが大阪高槻市は僕が将棋を覚えた街で、まさかそこに将棋会館が来るなんて夢にも思っていなかった。今、高槻は沸いております。僕も微力ではありますが引き続き将棋を盛り上げていきたいと思います!」と意気込んだ。

 日本将棋連盟の羽生善治会長は「将棋会館などにいろんなタイトル戦のポスターが貼ってあるのですが、今年初めの女流名人戦のポスターが今までいろんなタイトル戦のポスターを見てきたなかで、一番素晴らしいできばえだったんじゃないかと思ったくらい印象に残った」と笑顔。

 また、番勝負については「(福間と西山)二人の将棋は根本的な今までの将棋のセオリーや概念から離れ、非常に独自の創造性のある将棋を指していると興味深く思っている」とふたりの戦いをたたえた。(瀬戸 花音)

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