【ACL】横浜FM、10人で初決勝進出 前半退場者も驚異の粘り、延長PKポープが神セーブ「自分を信じて跳んだ」

スポーツ報知
PK戦を制し、歓喜の横浜FMイレブン(カメラ・今成 良輔)

◆アジア・チャンピオンズリーグ ▽準決勝第2戦 横浜FM3(PK5―4)2蔚山=2戦合計3―3=(24日・日産スタジアム)

 横浜FMは前半に退場者を出しながら堅守で粘り、2戦合計3―3で迎えたPK戦で5人全員が成功し、5―4のスコアでクラブ初の決勝進出を決めた。相手の5本目をGKポープ・ウィリアム(29)がセーブ。決勝進出に伴い、今大会の賞金獲得額200万ドル(約3億980万円)以上が確定した。現行の方式となった2002~03年大会以降、Jリーグ勢の決勝進出は浦和、G大阪、鹿島に続き4クラブ目。アルアイン(UAE)との決勝はホーム&アウェー方式で5月11、25日に行われる。

 粘りに粘った横浜FMに、勝利の女神はほほ笑んだ。2戦合計3―3で120分の死闘を終え、PK戦へ。GKポープが「自分を信じて思い切り跳んだ」と蔚山の5番手を左に跳んでストップし、横浜FMの5番手はDFエドゥアルド。左足でネットを揺らし、5人全員成功で勝利。キューウェル監督(45)は「選手全員に感謝の思いでいっぱい。素晴らしい結果を残してくれた」とうなずいた。

 前半30分までに3点を奪ったが、その後2失点。同39分にDF上島が退場し、数的不利の中で防戦一方に。40本近いシュートを浴び、ポスト直撃も3本あったが、何とか守り抜いてPK戦に持ち込んだ。勝利と同時に選手はゴール裏へ駆けつけ、大雨の中で声援を届けたサポーターと歓喜した。

 決勝進出に伴い、賞金200万ドル以上が確定。順位に応じた賞金が与えられるのは決勝に進む2クラブのみ。“弱肉強食”とも揶揄(やゆ)される大会を勝ち上がり、「ゼロか3億か」の運命の一戦に勝利した。優勝すれば、賞金額は400万ドルに倍増する。浦和、G大阪、鹿島に続く日本勢4クラブ目のACL制覇へ、FW宮市は「クラブとしてもそうだし、日本がどれだけやれるのかも試される。絶対に勝って優勝したい」と気合を入れた。(岡島 智哉)

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